海外メディアは井上尚弥の“手こずった”8回TKO防衛をどう報じたのか…絶賛に酷評も「衝撃勝利にタイソンも幸せ」
井上の今後の展開についても書かれおり、まずWBO世界同級王者のジョンリエル・カシメロ(フィリピン)に関しては「2022年の(井上の)狙いは、階級を上げる前にバンタム級をさらに統一することにある。井上は、昨年4月にラスベガスでWBO王者のカシメロと対戦する予定だったが、パンデミックで中止にされてしまった。だが、計量をキャンセルして12月11日の試合が中止となったカシメロが、試合前の状況に関する適切な診断証明書を提出できなければ、WBOが彼のベルトを剥奪することで2022年前半は戦線を離れるだろう」と指摘。 一方、WBC世界同級王者のノニト・ドネア(フィリピン)については、「ドネアは(2年前の)ワールドボクシング・スーパーシリーズのバンタム級トーナメント決勝で井上と激しい戦いの末に敗戦してからタイトルを視野に戻ってきた。39歳のフィリピンのスーパースターは、来年に統一戦を狙う井上との再戦を目指している」と説明した。 英国のサン紙は、「モンスターパンチ。マイク・タイソンのお気に入りボクサーの井上がレフェリーが入って相手を救わざるを得ない試合(TKO)で“モンスター”のニックネーム通りの期待に応える」との見出しを取り「お気に入りのボクシング選手である井上がまた衝撃のレフェリーストップ勝ちをもたらしたことにタイソンは幸せだろう」と伝えた。 「この勝利で井上はIBF、WBAバンタム級王座を保持し、無敗記録を22に伸ばした。この戦いでKOでの勝利を19とした。この数字は、日本のスター選手の力がどれだけ残忍なものかを示している」と称賛。その上で「“鉄人”タイソンは、今年初めに彼のポッドキャスト番組で井上について『彼はすごい奴だ。彼はマニー・パッキャオと同等か、それ以上だ。彼はどう猛なモンスター。モンスターですごい奴だ』と語っていた」と紹介した。 「(両国)国技館での唯一の驚きは、戦いを通して幾度となく揺らぎながらもディパエンが8回まで辿り着いたことだった」と挑戦者の驚異的なタフさについて特記していた。 また欧州をカバーしているスカイスポーツも「井上は、支配的な8ラウンドを続けてディパエンにレフェリーストップ勝ちを収め、ボクシング界で最もハードなパンチを持つ1人としての地位を思い知らせた」と絶賛。さらに同メディアも井上の今後について、「2022年に大きな戦いの可能性を模索することができる」と紹介。 「カシメロはWBOのタイトルを保持し、昨年パンデミックで中止される前に井上と試合を行う予定にあった。彼らの激突への道は来年に実現するかもしれない。井上に最も厳しい戦いをもたらしたドネアは39歳ながらWBC王者である」などの見解を示した。 世界のメディアがモンスターの動向に注目している。