「子ども16歳、母67歳」増加する“高齢出産”に対する議論が白熱。“ヤングケアラー”になり得る子どもへの影響と経験者が語るポジティブな声
女性の社会進出や晩婚化などによって、高齢出産の割合も増加している昨今。しかし、世間で注目される女性が歳を重ねてから出産するたびに、批判をする人も少なくない。さらに“女性ばかり”が批判されることについて、疑問を抱く人もいる。 【写真】「子どもは好き、でも子育ては向いていない」子どもを産まない&持たない選択をしたセレブたちの本音 35歳以上になってから初めて出産すること、経産婦で40歳以上で出産することを指す「高齢出産」。なかには長年の不妊治療を経て、高齢での出産となった人もいるため喜ばしいことであるが、歳を重ねてから子どもをもつことを批判する人もいる。 2024年3月、夫ベンジー・マッデン(45)との間に第2子を迎えた俳優のキャメロン・ディアス(52歳、報道当時は51歳)は、「自然妊娠でも代理母出産でも、子どもを産むには歳を取りすぎている」「その年齢で子どもを産むのは身勝手」「この子が16歳のとき、彼女は67歳」などといった多くの批判を浴びた。実際にキャメロンは不妊治療を経験しており、その末に第1子は代理母出産で迎え、第2子の出産方法は明かされていないものの代理母出産ではないかと報道されている。 『Glamour』誌は、女性ばかりが批判の対象となっており、73歳で8人目の子どもの父となったミック・ジャガー、80歳で7人目の子どもの父になったロバート・デニーロのことに対しては、「自分勝手」「無責任だ」というコメントの嵐は起きなかったと指摘。子どもをもつ年齢が問題になるのは、女性だけなのだろうかとつづっている。 しかし、女性も男性も好きなときに子どもをもつことが許されるべきであるものの、子どもに与えるであろう困難や苦痛を知りながら、50代、60代、70代、80代で親になることを受け入れるべきなのだろうかと疑問を投げかけた。
子どもへの影響は?
卵子凍結などのサービスを行う「Cofertility」は、高齢出産による子どもへの影響について発信。何歳でも健康上の問題を抱える可能性はあるが、統計的には年齢が上がるにつれて医学的な問題を抱えるリスクは高まるため、若くして親を失う可能性も。 また調査によると、祖父母の影響を受けられないという喪失感や、一人っ子であることで子ども時代に孤独感をもたらしたという人もいるそう。さらにヤングケアラー(本来大人が担うと想定されている家族の介護、その他の日常生活上の世話を過度に行っていると認められる子ども・若者)若いうちに両親の世話係になる可能性が高いため、同世代の子どもと比べてより高い責任を感じていたとのこと。
「年齢を重ねて自信がついた」高齢出産をした女性の声
38歳で第1子、41歳で第2子を出産した作家のケイトリン・ウェイバーさんは、『Business Insider』のエッセイのなかで歳を重ねてから子どもをもったことについて、良いこともあれば不安なこともあるとつづっており、子どものために自身の健康管理にも真剣に取り組んでいると明かした。 また若い母親とつながるのは難しく、“年老いた親”として自分の子どもたちが特別視されることが心配のひとつにもなったと不安を抱えていると告白。しかし歳を重ねてから親になったことで、自分以外の人の人生に責任を持つ前に「自分の人生をどうしたいかを考える時間があったことに感謝している」という。