勉強しないのは「親のエゴ」が要因かも!? 命令指示を出さずに子どもの成長が加速する関わり方
◆心から“承認”できたとき、子どもの成長は加速する
とはいえ親としては、人生の選択肢や可能性が増えることにもつながるため、勉強してよい成績をとってほしいと願うものです。では、子どもの成長はどのように支援したらよいでしょうか。 それには、「承認」→「声掛け」→「見守る」を意識してみてください。すぐに行動や結果を求めるのではなく、じっくりと関わることが重要です。 まずは「承認」についてですが、小さなステップごとに認めてあげてください。 ・「勉強しようと思っただけでマル」を意識して接してみてください。例えば、「今、勉強しようと思ってたのに」と子どもが返した場合、「しようと思ってたんだね」と承認します。 ・勉強をしているとき、「頑張っているね」と行動承認をしてください。 ・成績が伸びなくても「頑張っていたね。頑張り続けたらきっと結果に表れてくるよ」と、いう感じで行動への承認を続けて見守ってください。 私が実施しているコーチング塾の生徒さんでも、コーチングを学んで中学受験を控えたお子さんに対する関わりを変えたことで、お子さんの成績が大きく伸びたという報告もありました。
◆子育てはゲーム! 楽しむ要素を忘れずに
子どもにこうさせたいという親の気持ちは、愛情があるからこそ生まれる素晴らしいものです。ただし、それを一方的に押し付けるのではなく、自身のエゴとは切り離したうえで、どう関わるとよいのか。これを“ゲーム”だと思いながら、楽しむ要素を忘れずに実践することをおすすめします。 はじめはむずかしいと思いますが、小さな承認を繰り返し、声をかけ、待って見守ることを続けましょう。子どもは自主的に行動するようになり、驚くほど成長します。親自身が子どもを一人の人間として、「何があってもこの子は大丈夫」と信じて関わってみてください。 コーチングとは、スポーツ場面や上司部下の関係などで活用するスキルなどと思われがちです。しかし、これまで多くの先生や保護者の方々にコーチングを通じて支援してきた筆者からすると、コーチングは親子や身近な人とのコミュニケーションで活用できるものだと思います。 子どもの成長が支援できたり、人との関係性がよくなったりして、親自身の人生を豊かにすることができるのです。ぜひ日常生活に取り入れてみてください。
▼坂田 聖一郎プロフィール
教員を13年間経験した後、独立し「株式会社ドラゴン教育革命」を設立。「学校教育にコーチングとやさしさを」コンセプトに、子どもたちがイキイキと学べる教育を実現できる世の中を学校の外から作りたいという想いで活動する教育革命家。
坂田 聖一郎(子育て・教育ガイド)