[バイク乗りには意外と快適?!] 5速MTの軽トラ「スズキ スーパーキャリイ Xリミテッド」をトランポ&ファミリーカーに使ってみた
軽トラックを仕事だけでなく、パーソナルユースにも使う人が増えているという。そんな需要を見越したかのように登場したのがスズキ・スーパーキャリイの特別仕様車であるXリミテッド。男前にドレスアップされたコイツに目を付けたのが“バイクが積めるクルマが欲しい”と日々悶々としているYMマツ。なかば職権乱用で車両を借り出したゾ! 【この記事の写真をまとめて見る】5速MTの軽トラ「スズキ・スーパーキャリイ Xリミテッド」をトランポ&ファミリーカーに使ってみた
バイクを積んで家族と出かけて、クルマ好きも満足できる?
世帯持ちには休日の“家族サービス”というものがある。家族が楽しんでくれるのだから嫌ではないけれど、奥様がアウトレットなんかで洋服を選んでいる小一時間に「今バイクがあれば、ちょいと走りに行けるのになぁ」なんて思うことは正直ある。 そして僕の愛車は2ストレプリカのNSR250R。このバイク、箱根や伊豆のワインディングを走らせれば史上最高にワンダフルかつアメイジングだが、それ以外の場面はただただ苦行で、楽しいことはほとんどない(体力の衰えたアラフィフの個人的意見です)。この悩みを解決するにはクルマに積んで箱根に行くか、もしくは箱根に住むしかない。 というわけで最近の僕は、家族とお出かけできてバイクも積めるクルマが非常に欲しい。”ならハイエースを買いなさいよ”って話だが、ここで中途半端に4輪も好きな血が騒ぐ。マニュアルミッションを駆使してエンジンをブン回す楽しさが忘れられないのだ。この“MTに乗りたい願望”は、アラフィフのクルマ好きなら心のどこかに抱いているはず(という前提で話を進めますよ)。
有力候補はスズキの軽トラ・スーパーキャリイ
と、そこに稲妻のごとく現れたのがスズキの軽トラック「スーパーキャリイ Xリミテッド」だった。ふつうのキャリイよりもキャビンの長いスーパーキャリイに追加された、ちょいとイケてる特別仕様車である(変更点は外観だけで、機能面はSTDのスーパーキャリイから不変)。 ■スズキ スーパーキャリイ Xリミテッド(パートタイム4WD・5速MT):166万6500円 ※今回の試乗車は2024年4月に実施された仕様変更前のモデル。後方誤発進抑制機能のブレーキ制御やアイドリングストップ、電動格納式ドアミラーなどは装備されていない。 スーパーキャリイのスーパーたる所以は居住性にある。多くの軽トラはシートの背もたれが直立しており、タイトな乗車姿勢を強いられるものだが、コイツは軽トラNo.1の運転席40度、助手席24度ものリクライニングが可能なのだ。こ、これなら奥様を乗せるファミリーカーとして、ギリ許可が出るのではないか…。 もちろん「え~軽トラ~?」とか言われてしまうかもだが、そこは見てごらんなさいよ、このXリミテッド。各部のブラックアウトやデカール加飾で、男前度はふつうキャリイの5割増し(推定)。もちろんキャビンが長いぶんだけ荷台は短いが、250ccのNSRなら積めるだろう。そしてココが大事なのだが、軽トラだけに当然のごとく5速MTが設定されているのだ。 そんな話をスズキの4輪広報で旧知のK氏にしたところ、なんと5速MTの広報車両があり、それを貸してくれるという。WEBヤングマシンは2輪メディアなのに4輪を借りてもイイノカナ~とは一瞬思ったが、この誘惑には勝てません。Kさんはグース250を所有するバイク乗りだし、まあいいでしょ。 というわけでXリミテッドの実力を拝見すべく、バイクを積んで箱根まで行ってみることにした。軽トラの本分から外れているのは重々承知。“軽トラをパーソナルユースしたら実際どうなの?”という、お試し企画とでも思って欲しい。ただし僕ひとりだと「サイコォー!! タノシィー!!」で終了の可能性があるので、我が家の奥様にも同行を願うことにした。ダラダラ語ってすみません。いざ本編!!