「GMARCH」が中位層に? 少子化と大学進学率の上昇で『ブランド大学』の位置づけはどう変化するのか
2023年度の大学入試にみる入学者の割合
文部科学省の発表によると、2023年度の大学入試での大学入学者数は62万4,615人でした。このうち国公立大学入学者は13万2,909人で、全体の21.3%です。 私立大学を見てみましょう。旺文社の調査(2024年度入試用 大学の真の実力 情報公開BOOK)によると、一般的に「ブランド大学」と目される私立大学群の入学者数は下表のとおりとなっています(本表の「累積構成比」とは、入学数の項目を上から順に足した数値が全体に占める比率を指します)。 「ブランド大学」と呼ばれる大学群・関関同立:関西大学、関西学院大学、同志社大学、立命館大学 ・成成明学獨國武:成蹊大学、成城大学、明治学院大学、獨協大学、國學院大學、武蔵大学 ・日東駒専:日本大学、東洋大学、駒澤大学、専修大学 ・産近甲龍:京都産業大学、近畿大学、甲南大学、龍谷大学 ・大東亜帝国:大東文化大学、東海大学、亜細亜大学、帝京大学、国士舘大学 ・摂神追桃:摂南大学、神戸学院大学、追手門学院大学、桃山学院大学 2023年度大学入学者の約半数(49.8%)が、上表にある国公立大学(78校)と私立大学(39校)、計117校に入学しています。2023年度に大学入試を実施した大学は782校ですから「募集全大学数の15.0%の大学に、入学者の49.8%が集中した」ことになります。特に私立大学については、全604大学のうち6.5%に過ぎない39の「ブランド大学」に、入学者の28.5%が集まっていることがわかります。 高3生・高卒生 ベネッセ・駿台大学入学共通テスト模試(2023年11月)の合格可能性判定60%以上偏差値で、各大学・学部の代表偏差値の平均をとると、「大東亜帝国」で偏差値50.6、「摂神追桃」で偏差値49.6となるので、模試受験生で平均点が取れるぐらいの学力層といえます。 もちろん、上表は各大学の良しあしを示すものではありません。上表にはなくとも素晴らしい教育・研究成果を上げている大学や、受験難度の高い大学はたくさんあります。