ブリッジサービスのロニン、ホワイトハットハッキングで1200万ドルが流出──一時停止後に再開
有名な暗号資産(仮想通貨)ブリッジサービスであるロニン(Ronin)は6日、ホワイトハットハッキングによってプラットフォームから1200万ドル(約17億4000万円、1ドル145円換算)相当のトークンが流出したことを受けて一時停止された。 ロニン・ネットワーク(Ronin Network)はX(旧Twitter)に、「本日これ以前に、ホワイトハットからロニンのブリッジでエクスプロイト(脆弱性につけ込んだ攻撃)が行われる可能性について知らされた。報告を確認した後、最初のオンチェーンアクションが確認されてから約40分後にブリッジが一時停止された」と投稿した。 「本日のブリッジのアップグレードでは、ガバナンスプロセスを通じて実施された後に問題が発生し、ブリッジが資金を引き出すために必要なブリッジオペレーターの投票しきい値を誤って解釈する原因となった」と説明している。 ブリッジから引き出されたのは現在価格で約980万ドル相当のイーサリアム(ETH)4000枚とUSDコイン(USDC)200万ドル相当。ロニンの開発者らは、資金の返還についてハッカーと協議中だ。 MEV bot whitehatted (hopefully) a Ronin Bridge issue for almost ~4k ETH. Bridge got paused already.https://t.co/yfOhS3lPa0 pic.twitter.com/n0M6Hv2A5y — sudo rm -rf --no-preserve-root / (@pcaversaccio) August 6, 2024 「ホワイトハット」は通常、ソフトウェアに対する攻撃やエクスプロイトを行ってセキュリティ上の脆弱性を特定し、攻撃者からエクスプロイトを受ける前に修正できるようにする個人や団体を指す。ブリッジとは、もともとサポートされていなかった異なるブロックチェーン間でトークンを転送するために使用されるツールだ。 ロニン・ネットワークは2022年、ハッカーが「ハッキングされた秘密鍵を使用して偽の引き出しを偽造した」ことで、6億2500万ドルのエクスプロイトを受けた。当時、これは分散型金融(DeFi)に対する最大規模の攻撃の1つだった。 ロニンのRONトークンは、市場全体の上昇により過去24時間で6.1%上昇したが、発表後はほとんど変化がなかった。 |翻訳・編集:林理南|画像:Shutterstock|原文:Ronin Bridge Paused, Restarted After $12M Drained in Whitehat Hack
CoinDesk Japan 編集部