“飲酒運転”に“30キロオーバー”―「これがなぜ、危険運転にならないのか」 事故で家族3人を奪われた遺族が、分かりにくい法律に思うこと
遺族は共同通信の取材に、弁護士を通じて手紙を寄せてくれた。 冒頭には、署名活動への感謝がつづられていた。「たくさんの方々に署名をしていただき、とても心強く、生きる力になった」 現在の法制度への不満とやるせない思いは、こうつづられていた。 「今の法律だと、事故が起きる前までは正常な運転ができたから危険運転にはあたらない。なら、なぜ大切な人たちを失わなければならなかったのか」 「飲酒、スピード超過をしている時点で、すでに正常な運転をしているとは言えないのではないか」 そして最後に、法改正への思いをこう記した。 「飲酒やスピード超過などで起こした事故に対しては、もっともっと重い罪に問えるような新しい法律を作っていただきたい。もっと量刑の重い法律や制度の改定を早急に進めてほしい」 法務省の有識者検討会は11月27日、報告書をまとめた。高速度や飲酒について数値基準を新設するという内容だ。今後はこれに沿って、法改正に向けた協議が始まる。