自然災害に備え、飼い主がペットのためにできること〈マイクロチップの装着〉〈ワクチン接種〉〈キャリーケースに慣れさせる〉
まず大事なのは、マイクロチップの装着。 マイクロチップはGPSのように位置情報を確認することができないため、ペットが外を放浪している場合は見つけることができません。 ただし、保護された保健所や動物病院などでデータを読み込んでもらえば、飼い主がわかる仕組みになっているのです。 22年から、ブリーダーやペットショップでペットを購入する場合は装着が義務化されており、それ以外のペットにも装着の努力義務が課せられています。飼い主は、早めの対応をしておくべきでしょう。 次に、ワクチン接種やノミ・ダニ予防に加え、犬の場合は狂犬病の注射を毎年受けておくこと。 これは、災害時の感染症を防ぐ目的もありますが、避難所で周囲の人に「うちはキチンと予防接種をしています」と言えるよう、マナーのためにも必要だと言えます。
続いて、キャリーケースでの生活に慣れさせておくこと。普段、病院に連れて行く際に使っている人も多いと思いますが、いざというときに入ってくれないと意味がありません。 避難所ではキャリーケース内での生活を強いられますし、在宅避難の場合でも、パニックで逃げ出さないようキャリーケースでの生活がベストだからです。日頃から部屋に置き、おやつを置いたり、お気に入りのタオルを入れたりして、安息の場であることを理解させておきましょう。 ペットとともに避難所へ行く場合は、持ち出す荷物に優先順位をつけなければなりません。最優先は、薬や療養食。 動物は繊細で環境が変わるとパニックになるので、安定剤があると避難先でもぐっすり眠ってくれて安心です。日頃からかかりつけの獣医師に相談して、何錠か処方してもらっておくとよいでしょう。量が少なければ「酔い止め」、多ければ「睡眠薬」として利用できます。 獣医師と相談のうえではありますが、災害が起きる前に少量ずつ試してみて、自分のペットにはどれくらいが適量なのか、把握しておくと安心です。 それ以外の細かな備えとして、「もしもに備える『かきくけこ』」というものを推奨しています。こちらの記事に詳しくまとめましたので、参考にして準備してください。