鄭大世(チョン・テセ)に聞くW杯予選2連戦の見どころ。森保ジャパンは北朝鮮をナメてはいけない!!
試合展開はこう予想する。 「(過去の対戦同様に)点差が大きく開くとは思いません。日本としてはとにかくホームの1戦目で早い時間に先制点が欲しいですね。北朝鮮はベタ引きで守ってくるはず。前半を無失点に抑えれば、日本に焦りが出て、そのまま北朝鮮が守り切る可能性もある。そうなるとアウェーの2戦目もさらに難しくなる。 日本の悪いクセは、リスクを冒さずにポゼッションに走ってしまうこと。そうなると(相手の守備に)穴はなかなか開かない。ゴールを奪うためにはリスクを恐れずに積極的にプレーすることが必要でしょう」 日本は三笘 薫をはじめ招集できなかった選手も多い。そんな中で鄭大世氏が注目選手として名前を挙げるのはFW上田綺世だ。 「北朝鮮が引いてくる以上、クロスボールを中央でどう合わせるかが重要。上田の出来がカギになる。決定力うんぬんを言う人もいますが、今の日本代表のFWで最もチャンスに顔を出しているのは上田だと思うし、ポジショニング、シュート技術は一番です」 振り返れば、13年前のW杯予選での対戦時には、日本代表が平壌の空港に到着した際、入国審査がいっこうに進まず4、5時間も待たされたほか、アルベルト・ザッケローニ監督(当時)が持ち込んだわさびまで没収されるなど、アウェーの洗礼を受けたことも大きく報道された。今回もピッチ外の問題が起こるのか、そこも気になるところ。 「あのときは先に埼玉スタジアムで試合をしたのですが、僕も空港でチョコレートを没収されましたし、荷物チェックで何時間も待ち、バス移動のルートも遠回りだったりしました。今回は日本にも北朝鮮にもそういうことは起こってほしくないですね」 取材・文/栗原正夫 写真/共同通信社 新華社/アフロ