【MLB】カブスがベリンジャー放出を検討か 課題の投手補強のためにペイロール削減も 米記者報道
日本時間11月22日、「ジ・アスレチック」のケン・ローゼンタール記者は、ライバル球団の幹部が「カブスがコディ・ベリンジャーの放出を検討している」と述べたことを報じた。先日契約オプションを行使してカブス残留を決めたばかりのベリンジャーだが、どうやら来季の開幕をカブスで迎えるかどうかはまだ不透明なようだ。 現在29歳のベリンジャーは、2017年にドジャースでデビューすると、39HRを放つ活躍で新人王を獲得。さらに2019年には打率.305、47本塁打でMVPに輝くなど一躍スター選手となった。2020年以降は急激に数字を落としていたものの、2023年にFAでカブスに加入すると、打率.307、26本塁打、OPS.881をマークし見事復活。24年からはシーズン終了ごとに契約破棄が選択できるオプションを持つ3年契約を結んでいた。 チームの主軸を務めるベリンジャーだが、一方で今季は打率.266、18本塁打、OPS.751と再び成績が下降していた。また、チーム全体を見ても外野陣はベテランのイアン・ハップ、今季好成績の鈴木誠也に加え、好守の新人ピート・クロウ=アームストロングの台頭によって飽和気味に。一塁のポジションもアイザック・パレイデスの加入やマイケル・ブッシュの台頭により、ベリンジャー不在でも見込みは立ちそうな状況となっており、放出の可能性は十分に考えられそうだ。 さらに、チームは今オフ先発投手の補強に意欲を見せている状況。「MLBネットワーク」のジョン・ヘイマン記者がコービン・バーンズ、ブレイク・スネル、マックス・フリードらエース格の争奪戦に加わるチームの一つとしてカブスを挙げているほか、「ジ・アスレチック」のシャデフ・シャルマ記者も「これらのトップクラスの投手の獲得はなさそう」としながらも、菊池雄星、ネイサン・イバルディ、ジャック・フラハティらが獲得候補だと伝えている。これらのFA選手を狙うのであれば、ペイロールの削減は必須となる見込みで、来季2750万ドルの高額契約となっているベリンジャーに白羽の矢が立つのも必然だ。 チームはハップや鈴木、ジェイムソン・タイヨンの契約を2026年まで抱えているほか、ダンズビー・スワンソンと2028年まで、今永昇太とも最長2028年までの契約と長期契約の主力選手が多く、プレーオフ進出を目指すチーム作りは必須。一方で今季はワイルドカードゲーム進出圏内まで6ゲーム差と戦力が足りていないのも事実だ。金銭的な余裕が大きくない中で難しい選択を迫られており、カブス首脳陣にとっては苦難のオフシーズンとなるだろう。