ザギトワ惨敗と4回転ジュニア世代表彰台独占のロシア選手権の衝撃に海外メディアも驚愕
フィギュアスケートのロシア選手権は衝撃的な結末となった。平昌五輪金メダリストでショートプログラム(SP)を首位発進していたアリーナ・ザギトワ(16)がフリーでミスを連発させて5位と惨敗。代わって4回転ジャンプを成功させた14歳世代が表彰台を独占したのだ。海外メディアもさっそくこの衝撃の結末を報道した。 五輪スポーツを扱うOlympic Channelは、「ロシア選手権でモスクワを拠点とするジュニア世代の3人が表彰台を独占したが、ザギトワは彼らに加われなかった。アンナ・シェルバコワが同じ14歳のアレクサンドラ・トルソワをわずか0.07点上回り優勝したが、五輪覇者は5位に終わった」と伝えた。 同メディアは、表彰台に上った3人が、揃って4回転を成功させたことをクローズアップ。 「将来のフィギュアスケートの形がおぼろげながら見えたかもしれない。シェルバコワ、トルソワという2人の少女が3位だった15歳のアリョーナ・コストルナヤ(ジュニアのGPファイナル優勝者)とともにサランスクの会場で4回転ルッツのジャンプを綺麗に決めたのだ」と絶賛した。 2度の五輪出場を誇るジョニー・ウィアー氏も、「世界で最も競争の激しいロシア大会でシェルバコワは今まで見た中で最も美しい4回転ルッツジャンプの1つを決めて見せ新しい優勝者になった」とツイッターで取り上げた。 また表彰台に上がった3人は、来年1月にベラルーシのミンスクで行なわれる欧州選手権、3月に日本の埼玉で開かれる世界選手権への出場権を得たが、両大会の出場資格は「2018年8月1日までに15歳になっていること」のため、年齢制限で出場できないことを指摘した。同メディアの見立てでは、4位のコンスタンチノワ、5位のザギトワが、欧州選手権、世界選手権のロシア代表に選ばれるという。 記事は「ジュニア選手はシニア選手よりも優れているのか」とのテーマに関しても考察。 シェルバコワ、トルソワ、コストルナヤの3人が共にザギトワを指導するエテリ・トゥトベリゼ女史の指導を受けていることに触れ、「フィギュアスケートは、世界のスポーツにおいて、唯一シニア選手よりもジュニア選手が優れているものなのだろうか? この才能あふれた3人は、もしかしたら、この質問に対する答えをサランスクで出したのかもしれない」と書き、ジュニアのグランプリファイナルでは、勝てなかったシェルバコワの躍進にも驚きを見せた。