速い&快感! 世界をシビレさせる電動スポーツカー 10選 運転が楽しいEVはどれ?
6. ピニンファリーナ・バッティスタ
長所:気持ちの良いステアリング、パワフル 短所:200万ポンド(約3億8000万円)と高価、10分の1以下で買えるサーキット走行車ほど楽しくないかもしれない ポルシェ・タイカンとアウディRS eトロンGTの関係と同じように、ピニンファリーナ・バッティスタはリマック・ネヴェーラと多くの部品を共有している。バッティスタはより華やかな外観を持ち、グランドツアラー志向となっている。 とはいえ、スペックから明らかなように、決してソフトなクルーザーではない。4モーターから繰り出される1926psの出力と234kg-mのトルクにより、0-300km/h加速12秒以内、最高速度350km/hを達成する。 美点はそれだけではない。バッティスタは驚くほど繊細かつ安定感あるハンドリングを見せ、コーナーでもストレートでも、隅々までスリリングなフィーリングを味わえる。サーキットで試乗したAUTOCARの英国記者を笑わせたほどだ。 ピニンファリーナは現在ミュンヘンを拠点とし、親会社はインドのマヒンドラ・グループである。内外装ともに美しく仕上げられ、イタリアンな雰囲気を漂わせている。開発エンジニアには、パガーニやメルセデスAMGのOBが名を連ねており、その才能を遺憾なく発揮しているのだ。
7. マセラティ・グラントゥーリズモ・フォルゴーレ
長所:トライモーターを効果的に活用、純粋に新しい感覚 短所:グランドツアラーとしてはバッテリーが比較的小さい、ガソリン車より1万5000ポンド(約285万円)高い イタリアを代表するブランドの1つであるマセラティは、ここ数十年にわたり、F1で優勝しファンの心を掴んでいた1950年代初頭の全盛期の影から抜け出せずにいた。しかし現在、今度こそ夜明けを迎えるのではないかと期待させるものがいくつもある。 スーパーカーのMC20、販売戦略的に重要なミドルサイズSUV、そして新型グラントゥーリズモの導入である。重要なのは、マセラティ初のEVが用意されている点だ。内燃機関にも電動車にも対応した新しいプラットフォームをベースに、EV版は「フォルゴーレ(イタリア語で『稲妻』の意)」と呼ばれている。 トルクベクタリングのために後部に2基、フロントに1基のトライモーター・パワートレインを搭載し、合計出力761ps、0-100km/h加速2.7秒、最高速度320km/hを実現する。 バッテリー(83kWh、航続距離450km)は細長い「H」型に配置されているが、これにより乗員の着座位置が低くなるだけでなく、マスが中央に集まることでアジリティも高めている。 シャシーの熟成度が高く、マセラティらしい魅力を感じられる。加速力もさることながら、シャープな旋回性能、リアを使った立ち上がりなど、その走りは一級品である。運転していてとても気持ちがいい。