JFK暗殺の機密文書一部公開へ 米国での新エンタメ作品誕生への期待度は?
ジョン・F・ケネディ暗殺に関する機密文書については、このところ日本でも大きく報じられている。トランプ大統領が自身のツイッターなどで公開OKを表明、1992年に制定された「JFKファイル公表特別法」に基づき米国立公文書館が10月26日に一部を公開したものの、米連邦捜査局(FBI)と中央情報局(CIA)が安全保障上の懸念を示していることから未公開部分は依然残されたままという。 トランプ大統領は関係者と協議のうえ、さらに全文書の公開を表明しているようだ。20世紀最大のミステリーともいわれ、何度も映画などの題材になってきたケネディ暗殺だが、今回の件で過去の作品にも再び注目が集まっている。しかし、米国内でもこの件についての受け止め方は人や地域などによってかなり温度差があるようで……。
ドラマティックな人生は、過去にも映画やドラマの材料に
新しいところでは、今年3月に日本でも公開された映画「ジャッキー/ファーストレディ」は、ケネディの妻、つまりファーストレディだったジャクリーン夫人をナタリー・ポートマンが好演し話題になった。暗殺直後から夫が「過去の人」として語られることへの憤りと、夫が築き上げてきたものを単なる過去にはさせないという決意と行動が夫人の視点から描かれた。 また、2014年に日本公開の映画「パークランド ケネディ暗殺、真実の4日間」は、事件の周囲で実際に起きていた4日間の出来事と、混沌とした状況が描かれたもの。トム・ハンクスと、「羊たちの沈黙」などに携ったゲイリー・ゴーツマンが製作を務め、キャストにはザック・エフロン、ビリー・ボブ・ソーントン、ジャッキー・ウィーヴァー、ポール・ジアマッティら実力派を集めた。 もちろん、事件から10年後の1973年公開の映画「ダラスの熱い日」や、オリバー・ストーン監督でケビン・コスナー主演の映画「JFK」(92年日本公開)も忘れることのできない大作。前者は政府内部の謀議により複数犯で行われ、それをオズワルド単独犯に仕立て上げたとする仮説で描かれ、後者は、捜査に執念を燃やす地方検事ジム・ギャリソン(コスナー)を中心に、暗殺をめぐる唯一の訴訟クレイ・ショー裁判にいたる捜査が描かれている。