もう限界…離婚が頭をよぎったときのチェックリスト 「気持ちと現状」を見極め判断を【夫婦カウンセラーがアドバイス】
現状をチェックするポイント
自分の気持ちを確認したら、自分たち夫婦の間の事情や、取り巻く環境について考えてみましょう。状況によっては、一刻も早く離婚した方がいいこともあります。現状について考えるときのチェックポイントは次の通りです。 ・相手からDVやモラハラを受けていないか ・相手が浮気や不倫をしていないか ・相手が子供を虐待していないか ・相手にギャンブル癖がある・隠れて借金をしていないか ・子供がいるか ・離婚をめぐり味方になってくれる人が周囲にいるか ・相手は離婚に応じてくれそうか ▽相手からDVやモラハラを受けていないか 相手からDVやモラハラを受けているときは、離婚を検討した方がいい状況です。DVには暴力だけでなく、十分な生活費を渡さないなどの経済的DVも含まれます。ただし、DVやモラハラをする夫や妻は、相手に執着していることが多く、離婚にはなかなか応じようとはしません。 このため、DVやモラハラをする妻や夫との離婚を考えた場合、被害を証明する証拠を集めておくことも大切です。特にモラハラを理由に離婚するのは非常に難しく、モラハラ以外にも暴力や経済DVなどの証拠があれば、離婚に有利になります。いずれにせよ、早めに弁護士に相談してアドバイスを受けるべきでしょう。 ▽相手が浮気や不倫をしていないか 相手が浮気や不倫をしていた場合は「不貞行為」といって不法行為にあたりますから、相手が離婚に同意しなくても、最終的には裁判で離婚できる可能性が非常に高くなります。相手をどうしても許せず、愛情も冷めたときは、具体的な離婚を進めましょう。 相手が浮気や不倫をしているときは、裁判になることを見込んで証拠を確保しておくことが重要です。どのような準備が必要なのか、弁護士からアドバイスを受けるといいでしょう。 ▽相手が子供を虐待していないか 妻や夫が子供を虐待しているときは、できるだけ早く子供を引き離す必要があります。子供に直接的な暴力や暴言がなくても、親が子供の前で激しい口論や喧嘩をすることも虐待にあたります。離婚よりも、子供を守ることを最優先に考えたほうがいいケースもあるでしょう。 子供を守るには専門家の手助けも必要です。児童相談所や弁護士に相談して適切に対処しましょう。 ▽相手にギャンブル癖がある・隠れて借金をしていないか 相手にギャンブル癖があったり隠れて借金をしていたりすると、夫婦関係を損なったとして、裁判で離婚できることがあります。ギャンブルの頻度や借金の理由、金額などの事情によって変わりますが、生活に支障がでるほどのギャンブルや借金で、配偶者に全く相談していなかった場合は、裁判でも離婚の理由として認められる可能性が高いでしょう。 ただ、こうした夫や妻が相手では、財産分与や慰謝料、養育費を受け取れない可能性もあります。金銭面の解決をどのように図るのか、離婚を検討する際によく考えておいたほうがいいでしょう。 ▽子供がいるか 「子あり」「子なし」も離婚を考える際の重要なポイントです。子なし夫婦であれば、同居を解消すれば、離婚したのとほぼ同じ状態になりますから、あとは財産分与と、必要に応じて慰謝料など条件面の話し合いをするだけです。 しかし、子あり夫婦の場合は、子供への影響や今後の教育、親権、養育費などを解決しなければならない問題が数多くあります。子供がいる場合、どのような問題があり、離婚の話し合いを進めていくなかでどう解決していくのか、事前によく考えておきましょう。 ▽離婚をめぐり味方になってくれる人が周囲にいるか 離婚を進めるにあたっては、自分の味方になってくれる人がどれくらいいるのかも大きなポイントです。周囲に助けてくれる人がおらず、家族や友人もみんな離婚に反対していたり、相手側の味方をしていたりする状況では、思うように話を進められません。相手が有利な状況で話し合いが進むこともあるでしょう。 また、離婚の話し合いや離婚後の生活では、不安になることやつらい思いをすることもあります。そのとき、精神的に支えてくれる人が周囲にいなければ苦しい時期を乗り越えられません。周囲に味方がいないときは、謙虚な気持ちで周囲の声に耳を傾けてみましょう。客観的な立場から適切なアドバイスを得られるかもしれません。 ▽相手は離婚に応じてくれそうか 離婚を検討するにあたって、相手が離婚に応じてくれるかどうかは非常に大切なポイントです。基本的に、夫婦双方の合意がなければ離婚はできません。特に、相手がモラハラ気質だった場合、普段は冷たい態度を取ったり、暴言を吐いたりしているのに、離婚には激しく抵抗するのが特徴です。そうなると離婚までかなりの期間を要してしまいます。 裁判で離婚が認められれば相手の合意なしに離婚できますが、離婚裁判を起こすには条件があります。そのうえ、裁判所は個別の事情をもとに離婚を認めるかどうかを判断しますが、夫婦関係が破綻していることを証明するのは簡単なことではありません。事前に相手が離婚に応じてくれるかどうか、よく見極めましょう。
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