気を付けて! たんぱく質の摂り過ぎによる副作用を栄養士が解説
※この記事は、海外のサイト『Prevention』で掲載されたものの翻訳版です。データや研究結果はすべてオリジナル記事によるものです。 栄養の世界に関心のある人なら、ここ10年でたんぱく質を推す人が増え、注目を浴びていることに気付いているはず。食事代用プロテインシェイク、スムージー用プロテインパウダー、プロテインバーなど、これらはすべて主要栄養素の目標摂取量達成を目的としている。では、どれくらいの量が過剰摂取とみなされるの? それ以上に、そもそもたんぱく質がそれほど重要なのはなぜ? 専門家が教えてくれた、たんぱく質の一般的なガイドラインは次の通り。
たんぱく質の推奨摂取量
米食品医薬品局(FDA)の「米国民向け食事ガイドライン」によると、たんぱく質の一日あたりの推奨摂取量は体重1kgあたり0.8g。とはいえ「たんぱく質の必要量は、性別、年齢、疾病状態、活動量など、多くの要因によって変わります」と、登録栄養士、「クエスト・ニュートリション」のパートナーとして活躍するクリスティン・カークパトリックさんは説明する。 「運動量の多い人や減量しようとしている人は、基本の推奨量よりも多くのたんぱく質を必要とします。たんぱく質は、脂肪燃焼中に筋肉量が減少するのを防ぎます」と補足するのは、「オプタビア」の登録栄養士を務めるジェニファー・クリストマンさん。国際スポーツ栄養学会によると、筋肉量の維持または構築に関心があり、なおかつ運動している人は、体重1kgあたり1.4~2gのたんぱく質を摂取する必要があります」と彼女は説明する。「たとえば体重が約72.5kgで、筋肉を維持または構築しようとしている人は、一日あたり約100~145gのたんぱく質を摂取する必要があります」 もう一つ注意したいのは、加齢に伴って筋肉量が減少する状態(サルコペニアと呼ばれる)に陥りやすくなる点。そのためメイヨークリニックによると、40歳以上の人は筋肉維持の程度と全体的な健康状態に応じてたんぱく質の必要量もわずかに増え、体重1kgあたり約1~1.2gを摂取する必要があるとは指摘するという。 ただしカークパトリックさんいわく「多くの専門家は、健康な成人に必要なたんぱく質の一般的な内訳を再評価する必要があると考えている」そうなので、これらの数字はあくまでも一般的な概要程度に覚えておこう。