「ふたご座」に「しし座」…毎年現れる「流星群」の正体は?
「流星群」といえば、2001年11月に大出現した「しし座流星群」を思い出す人も多いでしょう。日本でも1時間に1000個以上の流星が観察されました。12月14日には、三大流星群の一つ「ふたご座流星群」がピークを迎えます。しかし、流星に願いをかけたことがある人はたくさんいても、その流星の正体が何であるかを知っている人は多くないかもしれません。流星群はなぜ生まれるのでしょうか。
流星群の正体は
流星の正体は、彗星が宇宙にまき散らした細かな塵(ちり)です。その塵が地球に落ちてくる時に、大気との摩擦で光を放つのが「流星」です。 彗星は太陽の周りを楕円軌道を描きながら回っていますが、太陽に接近すると、彗星の氷が解けて、塵が軌道にまき散らされます。その塵の帯を地球が通り抜ける時、地球の引力に引っぱられて落ちて来た塵の一群が、地球の大気との摩擦で高温になって光る、これが「流星群」というわけです。 流星群は、決まった方向から飛び出すように現れます。この方向を放射点といいます。基本的に「しし座流星群」などのように星座の名前がつきますが、これは放射点がある場所の星座の名前をつけて呼ばれるからです。
代表的な流星群は?
流星群は毎年、ほぼ特定の時期に現れます。「しぶんぎ座流星群(1月)」「ペルセウス座流星群(8月)」「ふたご座流星群(12月)」は「三大流星群」と呼ばれ、多くの流星が観察できることで知られています。 ■しぶんぎ座流星群 一般的な出現期間は1月1日から7日。もっとも多く見える日(極大日)は4日ごろで、1時間あたり40個程度見られます。ただ流星の出現数は年によってバラつきがあり予想が難しい流星群です。 ■ペルセウス座流星群 一般的な出現期間は7月17日から8月24日。極大日は8月13日ごろで、1時間あたり50個程度見られます。毎年たくさんの流星が出現し、観察しやすい流星群です。 ■ふたご座流星群 一般的な出現期間は12月5日から12月20日。極大日は12月14日ごろで、1時間あたり80個程度見られます。年間最大の流星群とも言え、条件が良ければ1時間に100個程度の流星が見られることもあるといいます。 その他、4月こと座流星群(極大日は4月22日ごろ)、みずがめ座η流星群(極大日は5月6日ごろ)、オリオン座流星群(極大日は10月21日ごろ)、しし座流星群(極大日は11月18日ごろ)などが有名です。