佐賀、長崎県に大雨特別警報発表 気象庁
気象庁は14日午前2時15分、佐賀、長崎の両県で「これまでに経験したことがないような大雨」になっているとして、両県の5市町(佐賀県武雄市・嬉野市、長崎県東彼杵町・川棚町・波佐見町)に大雨特別警報を発表した。その後、佐賀県多久市・小城市・大町町・江北町・白石町も追加で発表した。 大雨特別警報は、5段階の大雨警戒レベルで最も危険度が高い「レベル5」に相当する情報で、発表された段階では、すでに土砂災害や洪水など何らかの災害が発生している可能性が高く、避難場所へ移動する行動そのものが危険な場合も考えられる。土砂災害警戒区域や浸水想定区域など、災害が想定される区域にいる人は、指定された避難場所への移動することが困難な場合、少しでも沢や崖から離れた建物や、家の二階などに移動するなど、直ちに身の安全を確保する必要がある。また、普段災害が起きないと思われているような場所でも最大級の警戒が必要だ。 また、大雨特別警報発表とともに、両県に「線状降水帯発生情報(顕著な大雨に関する情報)」も発表された。この情報は、発達した積乱雲が帯状につながる線状降水帯によって、非常に激しい雨が同じ場所で降り続いている時に発表される。短い時間で、命に危険が及ぶ土砂災害や洪水などの災害発生の危険度が急激に高まることもあり、最大限の警戒が必要だ。 気象庁は14日午前3時15分から緊急記者会見を行い、大雨の今後の見通しや防災上の注意事項を説明した。 気象庁によると、今後、西日本~東日本の広い範囲で、ところによっては大雨特別警報が発表される可能性がある。 気象庁気象監視・警報センターの足立勇士所長は「特別警報が発表されてか避難するのでは手遅れとなる。自分の命、大切な人の命を守るため、特別警報発表を待つことなく、地元市町村からすでに発令されている避難情報に直ちに従い、身の安全を確保してほしい」と話したほか、「すでに避難している人も多いと思うが、今後も激しい雨が続く見込みなので、引き続き、安全確保の行為をとり続けて欲しい」と呼び掛けた。