温泉大賞コスパ部門全国1位「神戸みなと温泉 蓮」の魅力とは?
元銀行員である総支配人の坂口淳一氏が語る
元銀行員である総支配人の坂口淳一氏(61)は、まずこう話す。「温泉サイトとしては評価の高いサイトですので、全国で1位に選ばれたのは嬉しく思っています。当施設は“温泉地”ではなく、エリアとしての特性は持ち得ていないので、温泉番付には参加させて頂けません。コストパフォーマンス部門で開業後初の1位となりました」 ──1位に選ばれた理由とは? 坂口総支配人:提供しているお値段と提供するサービス、景観も含めて施設が持つ魅力でしょう。それと、交通費や移動時間のコストもゲストは考えていますので、トータルなところだと思います。一般のお部屋は78ルーム。広さは50平米ある。4人様がお泊りになって、2食ついて1人1万5500円からのお値段提供です。 ──どんな温泉施設でしょうか。 坂口総支配人:宿泊者専用の展望のお風呂もある。これはご宿泊者に対してインセンティブを与えるためです。フィットネス部門やプールも2か所ある。旅館ではなかなかないでしょう。調度品は大理石を使ったりするのではなく、リーズナブルなものを使用しています。宿泊者だけでなく、日帰り温泉部門の充実も図っています。 ──健康増進施設について教えて下さい。 坂口総支配人:他の温泉施設と大きく違うところは、厚生労働省認定の健康増進施設であるというところです。これは全国で20カ所しかございません。京阪神地区では初めて。特徴は昔の湯治文化がこういう都市部で行うことが可能ということで、「都市湯治」ができる施設になっています。この施設の利点は、そのかかった費用がすべて医療控除の対象になること。それも評価を頂いた1つではないかと思っています。医療機関とも提携し、温泉専門のインストラクターも配置しています。 ──都市湯治とは? 坂口総支配人:高齢化の波を考え、もともと認可を取るという考えのもと、施設設計をしました。温度設定もドクターの指導のなかで、すべてやっています。ゲストの安全安心を担保しながら、温泉療法ができるようになっている。医療とタイアップしながら、岩盤浴、サウナの温度など、すべてコントロールをしています。 ──料理についてはどうですか。 坂口総支配人:コストを抑えるという意味合いもありながら、通常のホテルのバイキングとはまったく違う形で、日々60食くらいを提供しています。なるべく少量で小鉢にわけて数多く楽しんで頂ける。お寿司も割烹みたいにその場で注文し、作り置きをしないスタイルです。地産地消で、季節感が味わえる商材を使っています。天然本まぐろの解体ショーなども行いました。今後もさまざまな提案をしていきます。 料理も評判がいいようで、たまには都市部の温泉を楽しんではいかがだろうか。 (文責/フリーライター・北代靖典)