【おとなの相談室】ストレスの正体は何?戦略的に「休む」ことで体を休め、パフォーマンスを上げる
身近な人に看護・介護が必要になったとき、みなさんはどこに相談しますか? 病気やケガで通院した後の在宅医療の支援であれば、病院の「医療連携室」などの窓口へ。認知症で要介護認定されれば「地域包括支援センター」へ。……基本的には主治医からの紹介先や案内があれば、そちらに向かえばいいわけです。 ただ複数の窓口に混乱したり、そもそも主治医からの紹介先が遠かったり……複数の病状に悩むケースもあるでしょう。 総合的な相談先として、主治医の所属機関を問わず、活用できるのが「訪問看護ステーション」です。 その地域に開かれた独立した事業所である「訪問看護ステーション」に、黎明期から関わり、自ら起ち上げた「桂乃貴メンタルヘルスケア・ハートフル訪問看護ステーション中目黒」で、自分自身も看護に当たるのが渡部貴子さん。 自らの経験を元に、介護や看護で困っている読者の方への駆け込み寺:【おとなの相談室】の先生として答えてもらうのがこの連載です。 専門の「在宅看護」を主軸に、切っても切り離せないメンタルケアを含めて、質問していきます。第4回目は、「ストレスと休息」についてです。 (構成◎野辺五月) * * * * * * * ◆ストレス自体は決して悪いものばかりでもない Q:年々、ストレスが溜まりやすくなっているような気がします。どうすればストレスをためない生活が出来ますか?そもそも私は自分でストレスが溜まっている状態に気づくのが遅く、なんとなく疲れが身体に出る感じです。 A:ストレスは年齢に関わらずさまざまな要因で出てきます。またストレスの貯めすぎはよくありませんが、ストレス自体は決して悪いものばかりでもありません。 ポジティブに変換して、ストレスがあることをきっかけで、例えば「負けてなるものか」と次の行動へ移れたり、アイディアが湧いたり……時に集中力が高まることもあります。 多少のストレスならば、それ自体をネガティブに捉えすぎなくてよいです。 反面、ストレスに対してネガティブな反応が出ることもあります。眠れなくなったり体調不良に繋がったりもしていきます。そういう事態は避けたいという気持ちは当然でしょう。 ご相談の内容をみると、ストレスの原因が分からないようであるので、まず「ストレスって何だろう?」からお話しますね。