【箱根駅伝】国学院大「常識を覆す勝ち方したい」復路逆転で史上6校目の3冠狙う
第101回東京箱根間往復大学駅伝(25年1月2、3日)で史上6校目の大学駅伝「3冠」を狙う国学院大が、近年の定説を覆す逆転劇で勝つ。 【一覧】箱根駅伝出場チームのエントリー選手 10日、全21チームのチームエントリーが発表され、国学院大はエース平林清澄(4年)らが順当に入った。10月の出雲、11月の全日本ではともに後半区間で逆転優勝。直近10年では往路を制したチームの総合優勝が7度あるが、前田康弘監督(46)は、復路での逆転を思い描いた。 ◇ ◇ ◇ 前田監督が、力強く言い切った。「常識を覆す勝ち方をしたい」。近年は往路を制したチームの逃げ切りが主流となっているが、その傾向にあらがう構え。「復路のどこかの区間で先頭に立つレースプランを描いている」。テーマには「粘りからの攻め」を掲げた。 ここ数年はエースが集う「花の2区」で主導権を握る展開が多かったが、指揮官は「エース対決では差がつかない」とにらむ。学生トップランナーの証しでもある1万メートル27分台の選手を擁するチームは11にのぼる。「2区は留学生もいる。エース格の勝負は互角になる」。そこで目を向けるのが、2日目の復路だ。 今季の出雲、全日本ではともに後半で逆転。全14区間のうち5区間で区間賞を獲得したが、その全てがレース後半の区間となっている。平林だけでなく、出雲、全日本でともに区間賞の野中恒亨(2年)、出雲5区区間賞の上原琉翔(3年)、3月の日本学生ハーフ王者の青木瑠都(3年)ら選手層も厚いだけに往路で粘れば勝機も高まる。指揮官は「復路で勝負できる人材を置けるのが強み。出雲、全日本でも証明した通り、つなぎ区間で勝負をかけられる」と自信を見せた。 余裕も漂わせた。注目の平林の起用区間は「5区で攻撃します」と意外性のあるプランで他チームをけん制。駒大・藤田監督から「私なら2区で起用する」と切り返されると「あ、参考にします」とかく乱した。粘り強くタスキをつなぎ、復路逆転で3冠への道を開く。【藤塚大輔】