【MotoGP】ヤマハ、V4エンジン投入に向け開発進行中!? 2027年の850ccレギュレーション導入よりも早く投入か
MotoGPに参戦しているヤマハが、内部でV型4気筒エンジンの開発をかなり進めていることがmotorsport.comの調べによって判明した。 【動画】MotoGP2024 第13戦サンマリノGPハイライト 現在MotoGPに参戦している5メーカーの中で、直列4気筒エンジンを搭載しているのはヤマハのみ。2022年まではスズキも同形式を使っていたが、既に彼らはMotoGPを撤退済みだ。 ヤマハのエンジンのV4化というアイデアは、これまでにも噂として語られてきたものだ。ただ、これまでヤマハ側がエンジン型式の変更に取り組んでいることを公式に認めたことはなかった。 エンジン型式についてライダーに質問しても、かなり曖昧な回答が返ってくるのみだった。最近の取材でも、ファビオ・クアルタラロは「ヤマハはあらゆるエンジンコンセプトを考慮すべきだ」とのみ語っていた。 しかしながら、MotoGP第13戦サンマリノGP後に行なわれたミサノ公式テストで、ヤマハの関係者がV4エンジンのプロジェクトが進んでいることだけではなく、急速なペースで前進しているとmotorsport.comに対して認めた。 ヤマハは近年苦戦が続いているが、2022年には元フェラーリF1やトヨタF1でエンジン部門の責任者を務めていたエンジニアのルカ・マルモリーニをコンサルティング役として起用した。 マルモリーニはその前はアプリリアと関わっており、彼らのエンジンパフォーマンスを最適化し信頼性を高めることにも大きく貢献していた。 そしてヤマハとの協力を始めたマルモリーニは、その当初から直列4気筒から移行する必要性を訴えていた。 motorsport.comの調べでは、ヤマハは2027年から始まる新レギュレーションでエンジンが850cc化される前に、1000ccモデルとしてV4エンジンを投入したいと考えているようだ。 なおヤマハがV型4気筒エンジンをマシンに搭載すれば、それは2ストローク500ccの時代に使用されていたYZR500以来ということになる。 ヤマハは2024年シーズンにライバルメーカーに比べて開発の規制が緩くなるコンセッション(優遇措置)制度の対象となっており、テストを重ねてきている。ただ、様々なエンジン仕様のテストでも期待通りの結果は得られていない。 最近ではドゥカティからジジ・ダッリーニャの右腕となっていたエンジニアを引き抜くなど、復活に向けた変革を進めている真っ最中にあるヤマハ。2025年には新たにプラマックをサテライトチームとして迎えるが、彼らが今後どんな変化を見せるか注目だ。
Oriol Puigdemont