試合中に「いいキック蹴るね」仲良し1年生司令塔服部と萩井が4万観衆の前で対決 100回目の早明戦は早稲田が56勝目
明治監督は及第点「萩井はゲームを作ってくれた」
試合開始早々、明治大はSO萩井のハイパントキックを起点にターンオーバーし、チャンスにつなげるなど入りも良かった。「前半、自分の思っているように運べた。ヘッドコーチから(後半の)早くに交代すると言われていたので、それまでゲームコントロールできればと思っていた。前半(10-12と)負けて折り返したが、流れ的には良かったかな」(萩井) 明治大の神鳥裕之監督は「(萩井は)よくやっていた。自分の役割をしっかり遂行して、求められる期待に応えてくれた。彼が出ている時間はゲームを作ってくれた」と及第点を与えた。
早稲田監督「服部はミスもあったが、伸びしろがある」
一方、2度目の80分フル出場を果たし、ロングキックでチームを勝利に導いた服部だが、「ハイパントキックを落とす位置や蹴るタイミングはあまり良くなかった。ゲームを組み立てることで僕自身、うまくいかなかったので、納得いかない部分があった。修正して大学選手権までに良い準備をしていきたい」と反省しきりだった。 高校、大学、そしてスタンドオフの先輩でもある早稲田大の大田尾竜彦監督は「(服部は)ダイレクトキックやペナルティーからのノータッチキックもあったが、それでも彼のキックが効いたと思う。試合が終わったとき複雑な表情をしていたが、どう自分の次のパフォーマンスにつなげるか。まだまだ伸びしろがある」とさらなる成長に期待を寄せた。
4万人の観衆の中、グラウンドで会話も
明治の萩井、早稲田の服部とともに初めての「早明戦」、そして初めての国立競技場でのプレーだった。 「最初は緊張していたが、終わったら楽しかった! 4万人の観客の前で試合ができたことはすごくプラスに捉えていますし、これ以上の経験ができるかと考えたら、それはわからないので、この緊張感は次の試合でも生かせるかな」(SO萩井) 「観客の多さなど『早慶戦』と違った雰囲気があり、もっと緊張感があって、自分が(本来)出せる力があまり出せなかったかな。(国立競技場は)他と違って、観客席とグラウンドが遠かったり、芝生の部分が長かったりとやりにくかったです」(服部) 高校日本代表でチームメートとなり、プライベートで親交のある2人は、互いに先発が決まってからLINEでやりとりしたという。 早稲田SO服部は、「(明治SO萩井が)裏のキックとハイパントを狙っていたので、『気を抜いたらやられる』と思って集中してやっていました」と言えば、明治SO萩井は「こんな大きな舞台で、仲良い(服部)亮太と対面で試合できたことは良かったし、(試合中に)『いいキック蹴るね』『次に何してくるの?』と、お互いに話をできたことも楽しかった!」と破顔した。