試合中に「いいキック蹴るね」仲良し1年生司令塔服部と萩井が4万観衆の前で対決 100回目の早明戦は早稲田が56勝目
12月1日、関東大学ラグビー対抗戦の伝統の一戦、早稲田大学対明治大学の「早明戦」が行われた。節目の100回目を迎えた今年は、早稲田大が開幕から6戦全勝、明治大が5勝1敗と優勝がかかった大一番となった。「早明戦」としては国立競技場が新しくなってから最多となる4万544人のファンが集った。試合の序盤は明治大が優勢に進めたが、早稲田大が先制すると、その後はシーソーゲームに。後半39分に明治大がトライを挙げて3点差に迫ったが早稲田大が粘りのディフェンスを見せてノーサイド。早稲田大が27-24で勝利し、6年ぶり24度目の対抗戦優勝を飾った。なお、早稲田大は日本一に輝いた2007年以来17年ぶりの全勝優勝となった。両校の通算成績は56勝42敗2分となった。 【写真】4年間、早明両大学に分かれライバルとして競っていく2人。早ければ来年1月の大学選手権決勝で再対決の可能性がある
山中亮平vs. 田村優以来、17年ぶり
100回目の「早明戦」で最もファンの耳目を集めたのは、〝1年生10番対決〟だった。両校ともにスタンドオフに1年生が先発するのは、早稲田大のSO山中亮平(現・コベルコ神戸スティーラーズ)と明治大のSO田村優(現・横浜キヤノンイーグルス)の2人以来、実に17年ぶりのことだった。 アカクロジャージーの10番は、1年生ながら対抗戦2戦目から先発を続ける服部亮太(佐賀工業)で、ロングキックを武器に司令塔として出色の出来を見せていた。紫紺のジャージーの10番は、U20日本代表で活躍した2年生のSO伊藤龍之介(國學院栃木)ではなく、開幕戦以来の先発となった1年生のSO萩井耀司(桐蔭学園)が抜擢(ばってき)された。 萩井本人も「先発でビックリした!」と話していたが、明治大は先週のジュニア選手権の1位・2位を決める帝京大との試合(○29-26)で出来が良かったことと、早稲田大のロングキッカー服部に対して、萩井が得意なキックによるゲームコントロールに期待しての起用となった。 明治大のプランとしては、ハイパントキックを早稲田大のSO服部、そして日本代表FB矢崎由高(2年、桐蔭学園)にキャッチさせてプレッシャーをかけ、ロングキックを蹴らせない、カウンターアタックをさせないというものだった。