レア車も発掘 「風の丘」に残された廃車 40選(前編) ジャンクヤード探訪記
シボレー(1964年)
広大な敷地には、曲がりくねったダートトラックが何マイルも続いている。次の角を曲がった先で何が出てくるかは分からない。幸いにも、このヤードのオーナーであるウィリー・バジャリ氏は、どこになにがあるかを正確に把握しており、喜んで正しい方向を教えてくれる。背景に写っているのが彼のトラックだ。このトラックは、手前の1964年型シボレーのスペアパーツを取り外そうとしていたときに、ちょうどそこに駐車されていたという。
ダッジ・ウェイファーラー(1950年)
このボロボロの個体は、かつて1950年型ダッジ・ウェイファーラーのビジネス・クーペだったものと思われる。もしそうであれば、同年には7500台しか販売されていないことから、かなり珍しいクルマということになる。年初のクライスラーにおける104日間のストライキにより、生産活動が打撃を受けたのだ。ウェイファーラーが販売されていたのは、1949年から1952年の間のみ。
ビュイック・リビエラ
1970年代初頭の「ボートテイル」モデルは、すべてのビュイック・リビエラの中で最も伝説的なモデルであるが、ベストセラーではなかった。ベストセラーの栄誉は、小型化され、前輪駆動となった6代目(1979~1985年)に与えられる。1985年には販売台数が過去最高を記録し、6万3305台が販売された。
キャデラック・エルドラド(1977年)
この2台の人気のないキャデラックの間には、ちょうど20年の隔たりがある。カメラに最も近いのは1977年型のエルドラドで、グリルに独特の細かいクロスハッチパターンがあり、新しい長方形のサイドマーカーライトが取り付けられていることから識別できる。しかし、この年にはもっと大きな変更が加えられている。旧式の8.2L V8エンジンが、最高出力180psの7.0L V8エンジンに置き換えられたのだ。
AUTOCAR UK(執筆) 林汰久也(翻訳)