FM802でレギュラーDJデビュー!新日本プロレス・高橋ヒロムが注いだ番組への情熱と誠実さ
【「ききみみ 音楽ハンター」特別編/FM802×新日本プロレス(2)】新日本プロレスで屈指の人気を誇るレスラー高橋ヒロム(35)が昨年10月、音楽シーンをけん引するラジオ局・FM802でレギュラーDJに就任した。音楽好きでトークもでき、声もいいと評価されての抜てきだった。 平日夕方の番組「EVENING TAP」(月~木後6・00)火曜日6時台の20分枠「ELECOM Escuchame(エスクチャメ)802」を担当。3カ月の大役を務めきった本人への取材が今回、かなった。 リング上での華やかで明るく、時にクレイジーな奇想天外ぶりから一転、物腰柔らかで丁寧な話しぶり。営業妨害になるかもしれないが、真面目で実直な素顔が伝わってくる。人柄を見込んで番組を任せた802スタッフの気持ちも分かる。 ポジティブ思考でおなじみのヒロムもDJの話には驚いたという。「いいの?大丈夫?と思っちゃったんです。やりたいアーティストも大勢おられるだろうに…殺されんじゃないかって。そのくらい大きなことだと。もう衝撃でした」。 しかも802だ。「音楽ラジオ局の中でも狭き門でシビア、音楽に対する情熱がすごすぎて怖いイメージすらありました。でもアウェーに行く怖さと同時に、気持ちよさもありましたね。そこに戦いを挑んでいくみたいな」と、血が騒いだ。 “戦い”を前に準備を開始。「音楽は大好きだけど多くは知らない。もっと聴かなきゃ、勉強しなきゃといろんなラジオ聴いたり、YouTube見たり、トレンド流したり。ライブも今まで以上に意識的に行って…でもそんな時間がすごい楽しかったんです」と振り返る。 新日本プロレスは年間150を超える大会を行い、選手は全国を巡業し、時に海外へも行く。超過密日程の中でもヒロムは生放送にこだわり、可能な限り毎週大阪の同局に足を運んだ。火曜日放送になったのも「年間スケジュールを見た時に火曜は試合が少ないなと思ったからなんです」と、自らの提案だったことを明かした。 20分をひとりで進行し選曲、曲紹介などのトークも自身で考える。「アーティストや曲の良さをちゃんと伝えたいから、ガッチリとメモります。単にプロレスラーがやってる番組とは思われたくなくて。本当に音楽好きな人間がやってんだなって知ってもらいたかった」。番組への情熱と積極性、誠実な仕事ぶりはリスナーにもスタッフにも伝わった。 ミュージシャンをゲストに迎え、いつものインタビュー「される側」から「する側」にも回った。「経験値は相当上がりましたよ。レスラー史上、こんな経験したヤツはいないっていう3カ月を過ごさせてもらった」と、確かな手応えを得た。 12月30日の最終放送回では「いわゆるシーズン1の最終回だと思っています。不屈のDJ魂で必ずや戻って来ます」と、高らかに宣言した。局内での評価も高く、シーズン2決定にも期待が膨らむ。 次回はこの番組が大きな弾みとなり開催されたFM802主催フェス「RADIO CRAZY」での新日本プロレススペシャルマッチについて。高橋ヒロムがリングで実感した熱い思いをお伝えする。(萩原 可奈)