湯田中温泉に長い列 復活のシンボル「桃山風呂」を無料開放 3年前の火災免れ…今年70周年
長野県山ノ内町の旅館で、国の文化財に指定されている大浴場が70周年を迎え、27日、無料開放されました。3年前の旅館の火災でも焼けずに残り、「復活のシンボル」とされています。 湯田中温泉にできた長い列。お目当ては石造りの大きな楕円形のお風呂。国の有形文化財に指定されている老舗旅館「よろづや」の「桃山風呂」です。 今年で70周年を迎え、27日限定で無料開放されました。 町内から: 「熱めですけど、ちょうどいい感じです。まったりゆったりできる感じ」 須坂から: 「昔来たことあったかなと思って、懐かしいから行ってみるかと」 よろづや・小野誠社長: 「復活の証し、皆さまにもう一回、愛してもらいたい」 3年前の2月に起きた「よろづや」の火災。もう一つの文化財の建物「松籟荘」が全焼しました。近くにあった桃山風呂にも火の手が迫りましたが、懸命な消火活動もあり、焼けずに残りました。 普段は、宿泊客しか入れない文化財のお風呂。一時、入場制限がかかるほど多くの人が訪れました。 飯綱から: 「伽藍づくり、これだけ大きい浴槽は入ったことがない。今日はいい経験になりました」 記者も入浴―。 (記者リポート) 「少し熱めのお湯で、歴史を感じさせる空間の中で入る風呂は、とっても気持ちいいです」 今年3月に焼失した「松籟荘」の雰囲気を残す新たな宿もオープンさせた「よろづや」。「復活のシンボル」として、これからも多くの人に「桃山風呂」を楽しんでもらいたいとしています。 よろづや・小野誠社長: 「(『桃山風呂』はどんな存在?)シンボルですね。これがあっての『よろづや』だと思っています。これからも長く維持しながら、さらに多くの皆さまに利用していただける宿になりたい」
長野放送