「目標、夢に年齢関係ない」87歳の心に刺さった27歳の信念とは?全国最年長と最年少の首長が対談
87歳と27歳。これは、全国47都道府県と1741市区町村を合わせた地方公共団体の中で最年長と最年少の首長の年齢です。最年長は青森県田舎館村の鈴木孝雄村長、最年少は秋田県大館市の石田健佑市長。10月15日、2人の対談が大館市役所で行われました。2人とも丑年生まれで年齢差は60歳、まるで“祖父と孫”のようですが、首長を務める上での悩みや志には共通点がありました。 【写真をみる】全国最年少27歳の市長は身長186センチ 高校時代はバスケ部に所属
最年長村長は“津軽弁”全開で市役所へ 186センチの長身に驚き隠さず
田舎館村 鈴木孝雄 村長 「市長さん?うわー大きい人だ」 大館市 石田健佑 市長 「お越しいただき、ありがとうございます」 全国最年長の首長・田舎館村の鈴木孝雄村長は、9月に就任した全国最年少の首長・大館市の石田健佑市長と対面すると、186センチの長身に驚き、思わず歓声を上げて握手を交わしました。
「若い市長の夢を聞きたい」 対談を熱望したのは最年長87歳の鈴木村長
10月15日午前10時過ぎ。大館市役所に到着した鈴木村長は、石田市長との対談を前に胸を弾ませていました。 田舎館村 鈴木孝雄 村長 「(きょうが)楽しみで眠れなかった。本当に楽しみで。私は11月17日で(村長の任期が)終わるんですよね。その最後にこんなことができるんですよ。すばらしい。宝くじが当たったような気持ちでいます。若い市長がどんな夢やロマンを持っているのか聞きたい」 10月27日が投開票の村長選挙には立候補せず、11月17日の任期満了をもって引退する鈴木村長。それまで2か月余りに迫った9月1日、大館市長選挙で石田市長が初当選し、全国最年少27歳2か月の市長が誕生したと知ると、自分が現役の村長でいるうちに「ぜひ対談したい」と思ったといいます。
全国最年少の市長が誕生した大館市は『忠犬ハチ公』の“ふるさと”
鈴木村長が市役所に入ると、まず目に留まったのは『忠犬ハチ公』の生誕100周年を祝う横断幕でした。 『忠犬ハチ公』は、1923年に大館市で生まれた秋田犬です。生後しばらくして、東京帝国大学の教授だった上野博士のもとで暮らすこととなり、『ハチ』と名付けられました。博士の亡きあとも、渋谷駅で飼い主だった博士の帰りを待ち続けて『忠義』を捧げた姿から、後に『忠犬ハチ公』と呼ばれるようになりました。大館市では、30年以上前から毎年、ハチ公の慰霊祭が行われています。『忠犬ハチ公』で知られる秋田犬は、忠誠心が強い犬で、国の天然記念物にも指定されています。