ヘビー級見送りに激怒 石田「もういいですよ」
ヘビー級転向見送りに激怒!
JBC(日本ボクシングコミッション)は28日、ランキング委員会を開き、元WBA世界スーパーウエルター級暫定王者で、日本ミドル級2位の石田順裕(グリーンツダ)の日本ヘビー級へのランキング入りを見送ることを決定した。 元来、ミドル級の石田のヘビー級転向は、4階級アップという異例の挑戦。規定体重で言えば20キロ弱の増量だ。そのためJBCは1月11日に後楽園で金子ジムの4勝3敗の4回戦ヘビー級ボクサー、大和藤中との3ラウンドの「ヘビー級転向査定公開スパーリング」を行った。急に決まったテストだったため石田は、1週間で6キロの緊急増量を強いられ、しかも練習不足。確かに動きはベストとは言えなかったが、ランキング委員会は、その内容を不服とした。 「今の状態で日本タイトル挑戦を認めることはできない。押し負ける場面も見られた。6回戦以上の試合をもう1試合行い、それを見て再度、ランキング委員会で検討したい」 グリーンツダジムの本石昌也マネージャーはJBCの関係者から、そう告げられた。本石マネから連絡を受けた石田は、あきれるを通り越して激怒していた。
今さら”再試合”はするつもりはない
「理解できないです。そんなに悪かったですか? 14オンスのソフトグローブで相手はフルフェイスのヘッドギアをつけているんですから、いくら相手が4回戦でも倒すのは難しい。押し負けているって? 相手は110キロくらいあって、こちらはギリギリの91キロ。ボクシングは相撲ではありませんよ。今更、6回戦なんかやるつもりはありません。ミドル級で、世界ランカーからの試合オファーもあります。日本のヘビー級をなんとか盛り上げたいという気持ちもありましたが、もういいですよ」 4月30日に予定されていた日本ヘビー級王者、藤本京太郎(角海老)との日本タイトル戦に向けて筋力を増量、本格的なヘビー化計画をスタートしようとしていた矢先に“梯子”を外された。石田が激怒の余り、ヘビー級転向を白紙に戻した気持ちはわからぬでもない。 事実、ミドル級では、海外からWBO世界ミドル級7位のマット・コロボフ(ロシア)との対戦オファーがある。コロボフは、アマ時代に世界王者に2度輝き、北京五輪出場後、プロ転向している無敗の元オリンピアンだ。