不倫、モラハラ、DV……それでも「別れられない」妻たちの本音
5年を経て、失踪した夫と再会…!
博司さんが駆け落ちをして、5年の時が経過しました。和子さんは母親の力も借りながら、ワンオペで3人を育てていました。ただ毎月、決まった額の生活費は振り込まれていました。 5年が経とうとするころ、博司さんから少しずつ、家族を気にかける連絡が増えてきました。ある時「そろそろ帰っていいか?」というメールが来たそうです。もう5年も会っていないので、まさか本当に帰っては来ないだろうと思いつつ、和子さんは心の奥底では帰って来て欲しいと思っていたので、「いいよ」と返信。するとその週末に、博司さんがひょっこり家に帰って来たのです。 和子さんも、思春期の子ども二人も、色々な思いがあり複雑でしたが、「おかえり」と博司さんを受け入れました。こうして5年間の空白を経て、「5人家族」での生活となりました。 和子さんに率直な思いを聞くと、「もちろん浮気されて深く傷つき、人間不信にもなって、今でも決して許せません。ただ、5年間途切れずに生活費を振り込んでくれていたので子どもたちと生活できていたことは事実。だから家を守って待っていることができたと思います」とのこと。後から聞いた話だそうですが、和子さんが離婚を断固拒否していたため、不倫相手の女性は博司さんと結婚できず、結果的に別れたとのこと。 現在、博司さんは和子さんの誕生日や記念日には必ずお祝いを用意しれたり、旅行に一緒に行ったりと、駆け落ち前よりも断然優しくなったそうです。博司さんは不倫中も子どものことは気にかけていたそうで、そのために生活費だけは欠かさなかったと話しています。和子さんに対しては、大事な子どもたちを守ってくれていた恩と、不倫をして裏切ったことの償いの気持ちがあるのでしょう。今は、夫婦の時間を大事にしようとしているといいます。 これまでの複雑な思いがありながらも、こうして博司さんに優しくされることについて、和子さんは正直「嬉しい」と感じるのだそうです。その理由は、学生時代に一目惚れして付き合ってから今までずっと、「心の奥底では博司さんに惚れているから……」。 だからこんなにも長きにわたり浮気をされて、これほど傷つけられても、和子さんは別れを選ぶことができなかったと振り返ります。これは、和子さんが大学の友人から「博司さんって、和子の好みのタイプのどストライクだもんね」と言われて、ハッと気づいたことでした。 浮気され、駆け落ちまでされて、一生消えない心の傷を負いながらも、それでも「好き」という気持ちが消えない相手。和子さんは別れを選ぶことができず、今もなお婚姻関係を続けています。