不倫、モラハラ、DV……それでも「別れられない」妻たちの本音
選択肢が少ない現実
一度は永遠の愛を誓った相手から、DVやモラハラ、不倫など裏切り行為をされた場合、深く深く傷つきます。その時のつらい思いは、時間が経っても決して簡単に消えるものではありません。こうした妻の心の傷を、夫はどこまで理解しているのでしょうか。 今回取材をした二人の女性が、離婚を選択せず“別れられなかった”のは、経済的な理由、子どものこと、そして恋愛感情の部分がネックとなってたからでした。 夫の行動に驚き悲しみ、日々苦痛に耐えながら婚姻関係を続けるということは、妻にとって決して容易なことではありません。しかし離婚してシングルマザーになり、仕事をして収入を得ながら、家事や育児もすべて一手に担うのは、それもまたとても厳しく、勇気のいる選択です。 夫にどんなにひどいことをされても、外から見れば、なぜ離婚しないのかと思う関係性でも、“別れられない”ケースがあり、それもまた現実なのだと思います。実際問題、子どもを持つ女性、経済力を手にしていない女性、の場合は特に、選択肢が狭まってしまう厳しい状況を目の当たりにした取材でした。
文: 田中絵音