44歳になり、男性に「見えない存在」にされる日々。これまで知らなかった自分の気持ちが見えてきた
単純なことから始めればいい
物書きとして思うのは、このような体験について語り合うことが解決に向けた強力な足がかりになるということだ。 子ども向けの本を書いているのだが、テーマはいじめ、家庭内不和、未成年に対する性的ハラスメントなど我慢ならないものばかりだ。沈黙することで、これらのトラウマが蔓延することを見過ごせない。 もし、子どもたちに物のように扱われることに抵抗することを教えられたら、男の子たちにそもそも物として扱わないように教えることができたら、女性に対する世間一般の見方を変えることができるのではないか。 単純なことから始めるといい。誰も合意なしに他人の体について言及したり、触ったりしてはいけない。ただそれだけ。社会が変わるまで、私は子どもたちに言い続ける。 期待はしていない。簡単なことではないからだ。勇気も必要だし、時間や労力もかかるし、話しづらい話題も避けては通れない。多くのサポートや理解も必要だ。だけど、頑張る価値はある。私に関して言うと、見えざる存在となった今、時間とエネルギーを持ち合わせている。次にこの社会を受け継いでいく少女たちのために、少しでも社会を許容できるものとすべく取り組んでいこうと思う。 ◇ ◇ ◇ 筆者のクリスティーナ・ワイマン氏はミシガン州在住で、USA Todayのベストセラー作家であり、教師でもある。著書「Slouch」(前かがみ)は背の高い少女が友人、家族、自尊心、境界線、自分の体が自分の物ではないように感じる恐怖を乗り越えていく物語だ。 ハフポストUS版の記事を翻訳しました。