笠りつ子「坂田塾があったから自分がある」 逝去の恩師を悼む
◇国内女子◇北海道meijiカップ 最終日(4日)◇札幌国際CC島松コース(北海道)◇6568yd(パー72) 【画像】ベストルーキー賞は50万円 「チャンスはあると思っていた」という3打差6位からスタート。笠りつ子は「69」と3つ伸ばしながらも通算9アンダーの5位に終わり、2021年「ヨネックスレディス」以来となるツアー通算7勝目には届かなかった。 それでも、今季21試合目で初のトップ10入り。「ちょっとショットが乱れていたけど、全部アプローチでリカバリーした感じでした」と粘り強く上位をキープし、4バーディ、1ボギーにまとめる納得の内容。「調子は良くなってきているので、あとは流れをつかんでいきたい」と手応えを口にした。 2週前には、地元・熊本県で小学3年時から高校卒業まで指導を受けた恩師の訃報を知った。ジュニアゴルフスクール“坂田塾”を主宰したプロゴルファーの坂田信弘さんが7月22日、76歳で死去。笠はその前日に、電話を通じて病床の坂田さんに声を掛ける機会を得られたという。「(坂田さんは)受け答えできなかったけど、大きい声でしゃべって。うなずいてくれた、と聞いています」と、当時の様子を明かした。 坂田さんに最後に会ったのは、2023年12月に行われた塾生の同窓会だった。「まだまだ、全然元気そうだったので残念です」と表情を曇らせる。「私にとっての師匠。厳しかったですけど自分にとっては大事だったと思うし、その厳しさを経験できて良かった。坂田塾があったから、今の自分があると思っています」。大きな存在を失った悲しみを乗り越えて、次こそは恩師に最高の朗報を届けたい。(北海道北広島市/塚田達也)