竹田麗央「本当に長くなってしまいすみません」総立ちの大観衆Vスピーチ第一声に大爆笑!PO6ホール激闘
◇米女子ゴルフツアー TOTOジャパンクラシック最終日(2024年11月3日 滋賀県 瀬田GC北C=6616ヤード、パー72) 【写真】<TOTO 最終日>18番、バーディーを奪いプレーオフ相手のマリナ・アレックス(右)とハグする竹田麗央 国内唯一の全米女子プロゴルフ協会(LPGA)公式戦で、日本女子ツアーも兼ねるTOTOジャパンクラシックは最終ラウンドが行われ、単独4位からスタートした竹田麗央(21=ヤマエグループHD)が通算15アンダーで並んだマリーナ・アレックス(34=米国)とのプレーオフを制し、逆転で悲願の米ツアー初制覇となった。 日没間近の激闘プレーオフ6ホール目。ここまで7勝を挙げ、現在メルセデスランク首位を独走中の21歳が大逆転で大きな大きな1勝を手にした。来季米ツアー参戦を懸けた最終予選会(12月、アラバマ州)挑戦を表明しているが、今大会を制したことで夢の米ツアー切符(2年シード)をつかんだ。 目を少し潤ませながらも、笑顔で総立ちの大観衆の拍手と歓声に応えた竹田は「本当に長くなってしまってすみません。でも、最後に優勝することができてうれしいです」と第一声。すると、多くのギャラリーが残った18番グリーンに大爆笑が響き渡った。さらに「Qスクール(予選会)を12月に受ける予定だったのが、受けなくて良くなったので、そこが凄く一番うれしいです」と素直な言葉を口にすると再び大盛り上がり。「来年、本当に初めてアメリカツアーに行くんですけど、いろんな経験をして優勝できたらいいなと思います」と日が暮れるまで声援を送ってくれたファンに「米本土でのツアー優勝」を誓った。 薄暗くなった表彰式では「来年、米ツアーでも自分の実力を出せるように頑張っていきたいと思います。これからも応援よろしくお願いします」と2時間に及ぶプレーオフ、この日だけで24ホールを戦った後とは思えない明るい笑顔で、新たな舞台への意気込みを語った。 最後決めれば激闘に終止符を打てるバーディーパット。「(日没が近づいているため)このホールがラストと聞いていたので、もう入れるしかないと思って打ちました」と心境を明かし「やっと終わった…と思いました」をほほ笑んだ。初のプレーオフ。それでも「凄く1ホール目から緊張していたんですけど、凄く声援をいただいたので、声援のおかげで優勝できたと思います」と感謝の思いをギャラリーに伝えると、再び大きな歓声と拍手が巻き起こった。 54ホールに短縮となった最終日はバックナインで大観衆を沸かせた。2、3番で連続バーディーと最高の滑り出しを見せたが、8、9番を連続ボギーとしイーブンパーで折り返し。しかし、勝負の後半に入ると10、13番でバーディーを奪い、16番パー5では会心のセカンドショットを見せイーグル。この時点で首位に立っていたアレックスに1打差に迫った。1打差の2位タイで迎えた18番では圧巻の2オン。大観衆から大歓声が巻き起こった。長いイーグルパットは惜しくも外れたが、きっちりとバーディーパットを沈め、このホールをパーとしていた単独首位のアレックスに最後の最後で並んだ。 ざわめきが収まらない18番でアレックスと笑顔でハグを交わした竹田。最終組のホールアウトを待って再び18番のティーグラウンドに立った。18番で行われた2ホールはお互いバーディー、パーで決着つかず。13番に舞台を移した3ホール目、再び18番に戻った4ホール目、13番での5ホール目もパーで分けたが、6ホール目となったこの日5度目の18番で米2勝の34歳を振り切り歓喜の優勝を決めた。 ◇竹田 麗央(たけだ・りお)2003年(平15)4月2日生まれ、熊本県出身の21歳。熊本国府高卒。6歳でゴルフを始める。21年プロテスト合格。今年4月にツアー初優勝。師匠はプロの母・哲子(さとこ、56)。1Wの平均飛距離は260ヤード超。叔母・平瀬真由美(54)は元賞金女王。趣味は野球観戦で巨人ファン。1メートル66、66キロ。