組織のミドルエイジが身に付けるべきは「若手を生かすファシリテーション術」 チームプレーを成功させる「間のつかみ方」とは
江戸時代から続く歴史があり、人間力や教養が高まるとビジネスリーダーから好まれている落語。その特性とビジネススキルを掛け合わせ、落語を聴くようにすんなり理解できる「落語家に学ぶ仕事のヒント」。 「職場で生かせるビジネスハック」「スキルアップのヒント」「キャリアの視座を高めるコツ」をさまざまな人気落語家へのインタビューから探ります。 今回登場するのは、春風亭昇也さん。BS日テレ「笑点 特大号」の「超若手大喜利」では司会を務め、後輩たちのキャラクターを生かしたファシリテーションに定評があります。 そんな昇也さんに、「チームプレーを成功させるコツ」「若手の個性の生かし方」を伺いました。
【春風亭昇也 SHOYA SHUNPUTEI】 落語家 1982年生まれ、千葉県野田市出身。 お笑い芸人としての活動を経て、2008年春風亭昇太に入門。2013年二ツ目昇進。2022年真打昇進。 「第77回文化庁芸術祭賞」優秀賞、「令和5年度花形演芸大賞」金賞など、受賞多数。 落語芸術協会所属の落語家・講談師11人で結成された「成金」のメンバー。 趣味は御朱印集め。
落語家に転職するビジネスパーソンが増えた
最近、寄席に若い人が増えたように思います。コロナ禍で家にこもる中、たまたまYouTubeで落語と出合った人たちが劇場に足を運んでくれている感じがしますね。 若い人に向けた「渋谷らくご(シブラク)」や新宿末廣亭でやっている土曜日の21時からの「深夜寄席」など、気軽に落語を聴く機会が増えたことも影響しているかもしれません。 落語界への弟子入りを希望する人にもまた、変化があります。 昔は落語研究会出身者など、根っからの落語好きが多かったですけど、最近では仕事に行き詰まったタイミングで落語と出会い、会社員を辞めて落語家になる、いわば“転職組”が増えました。 例えば、僕の同期の春風亭柳雀は、IT企業から37歳で落語界に入っています。課長への昇進試験を目前に、「これに受かったらいよいよ会社のレールに乗ってしまう」と焦りを感じて、もともと好きだった落語の世界に入るのを決意した。