ケンカ上手の料理研究家と夫と義父、ときどき両親。家族や親しい仲間が集まる日に作りたい、簡単で豪華見えする『手巻きピビンパ風』【義父・義娘の最強コンビ!小林まさみ・まさるの「ハッピーごはん」⑥】
「感謝を忘れない」。実家両親の言葉をいつも胸に
まさみさんと夫のりさんは、まもなく結婚30周年。義父まさるさんとの同居生活も同様に30年になる。そして、まさるさんがまさみさんのアシスタントを務めるようになってから21年。夫の父親がこれほど長い時間を過ごす「相棒」になることは、かなり稀なケースだろうし、まさみさん自身もまったく予期していなかったことだろう。そんなまさみさんの結婚生活を、実家のご両親はどう思っているのだろうか? 「私の両親は、何があっても私の味方はしないですね。言っていることはいつも同じ。『そちらの家の方々(義父と夫)がよくしてくださるから、うまくいっているんだよ』と言います。いつも『夫、お義父さんに感謝しなさい』って言っています」(まさみさん) まさみさんのご両親も80歳を過ぎて、食が細くなり、健康上心配なことも増えてきた。そこで、月に何回かは運動も兼ねて小林家に足を運んでもらい、一緒に食事をしているそうだ。日中はまさみさんが仕事のため、お弁当を作っておいて食べてもらい、朝食、夕食は家族みんなで食卓を囲むそう。 「お義父さんは私抜きで、私の両親とお酒を飲みに行ったり、旅行に行ったりしているんですよ。私の両親は、私以上に、夫やお義父さんのいいところを知っているんじゃないかなと感じることがありますね」(まさみさん)
今回は、そんな小林家の「家族が集まる食卓」によく登場するという、「手巻きピビンパ」を教えてもらった。 「手早く作れて、豪華に見えるし、食も進みます。特に80歳を過ぎた親の世代は、魚は普段からわりとよく食べているので、我が家に来たときには、肉を食べてもらいたいなと思ってこうしたメニューを出しています。銘々が好きな具材を巻きながら、みんなでワイワイ話しながら食べるのは、とても楽しいです。友人を招いたときにもよく作りますよ」(まさみさん)
手早く作れて、おいしい&楽しい「手巻きスタイル」
甘辛味の牛肉、酸味の効いたなます、香ばしい桜エビの炒め物…。味の異なる3種類の具材が奏でる絶妙なハーモニー。肉も野菜もたっぷり食べられて栄養バランスもばっちり。プルコギ以外は前日に作っておくと、当日は余裕を持っておもてなしできる。 ◆手巻きピビンパ風の具材を準備 ■プルコギ(材料4~5人分) フライパンに牛切り落し肉(大きければ食べやすく切る)400gを入れ、しょうゆ大さじ3、砂糖大さじ2、酢大さじ1、にんにく(すりおろす)小さじ1、韓国粉唐辛子(中粗びき)大さじ1/2、ごま油大さじ2を加えてもみ込む。次に玉ねぎ(縦1cm幅に切る)1個を加えて混ぜる。フライパンを強火で熱し、肉の色が変わるまで炒める。さらに玉ねぎから出た水分がとぶまで炒め、白すりごま大さじ1を加えて混ぜる。 ■大根とにんじんのなます(作りやすい分量) ボウルにスライサーでせん切りにした大根200g、にんじん30gを入れ、塩小さじ2/3を混ぜて10分おく。別のボウルに酢1/4カップ、砂糖大さじ1と1/2を入れて混ぜ、水気を絞った大根とにんじんを加えて混ぜる。 ■ズッキーニと桜エビの炒め物(材料4人分) フライパンにごま油小さじ2をひき、中火で熱する。ズッキーニ(薄い半月切り)1本、桜エビ8gを加え、しんなりするまで4~5分炒める。塩小さじ1/3、こしょう少々で味えを調える。