学校のプールの「腰洗い槽」「目を洗う水道」は昔のもの?酷暑で寒かったシャワーも天国に
年々厳しさを増す猛暑。全国の学校では、気温が高すぎてプール授業が中止になるという異例の事態も発生しています。気温や水温が高いと体にたまった熱が逃げにくくなり、水の中にいても熱中症になるリスクがあるためです。気温が低すぎてプール授業が中止になっていた昭和・平成の頃からは考えられないことですね。さらに、学校のプールでお馴染みの「アレ」も、最近では廃止の流れになってきているのだとか…。 【写真】コラム:猛暑で「地獄」が「天国」に? * * * * * * * ◆時代とともに変化するプール事情 昭和・平成初期に育った世代なら、プールの前に入る「腰洗い槽」を知っている人も多いのではないでしょうか? 腰洗い槽とは、プールのすぐ近くに設けられた消毒設備のことです。高濃度の塩素を入れた水に浸かり、腰から下を洗うのですが、この水がとても冷たい……。そのため子どもたちからは「地獄風呂」とも呼ばれ、嫌われがちな存在でした。 この腰洗い槽が、現在は多くの学校で廃止されているんだとか! 最近になって、シャワーを浴びるだけでも汚れが十分に落とせることや、腰洗い槽に浸かってもそれほどの殺菌効果が望めないことが判明したのが理由です。 学校プールから姿を消しつつあるのはこれだけではありません。プール後に目を洗うためのあの蛇口も、今では廃止が進められています。元々はプールで目に入った汚れや雑菌を洗い流すための設備でしたが、水道水で洗うことでかえって角膜のバリア機能が低下してしまう恐れがあることがわかってきたそうです。 腰洗い槽も目を洗う蛇口も、今では「見たことがない」「使い方を知らない」という子どもが増えてきているといいます。学校のプールは、昭和・平成世代の人と令和の子どもたちとでジェネレーションギャップが発生する場といえそうですね。
「婦人公論.jp」編集部
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