10年で約350人のトップジュニアに出会ってきた武市悦宏が忘れられない「今でも心に強く残っているジュニアたち」【女子編】
“ストイック王女”こと河本結(取材 2016年・当時高校3年)
2人目は黄金世代の「河本結」プロです。 彼女は何が印象に残っているかというと、今まで会った女子のなかで一番スウィング理論についてよく考えてかなり語っていたということです。イチロー選手の“タテ振り”を意識してスウィングに取り入れていると言ったり、一番ビックリしたのはジャンボ尾崎さんを指導したことで知られる伝説のコーチ“後藤修”のスクエア打法のことまで知ってたこと。 だからなのか、当時のスウィングは力強いドローで打っていたのも目に焼き付いています。あと、大人であろうと臆することなく堂々と話す姿がすごく印象的で、取材のとき着ていたウェアがプチトマトの絵柄で「かわいいね~」なんてセクハラまがいのこといったら、キャディバッグからプチトマトを出して「トマト好きなんですぅ~」なんて言うんだもん、おじさん転がされまくりました(笑)。
心に残っているジュニア②/見た目とは裏腹の荒々しいドローが印象「河本結」
「ジプシー後藤の理論を話しだしたときはビックリしたよ(笑)」(武市) スウィング論を語るのが好きで、イチロー選手のフォームを取り入れたり、ジャンボ尾崎の師匠ともいわれる“ジプシー後藤”こと後藤修さんのことまで語りだした時はビビりました。
“世界基準王女”こと仁科優花選手(取材 2023年・当時中学2年)
最後は「仁科優花」さんです。 彼女も後藤さん同様、中2のときに取材させてもらったんだけど、後藤さんとは違う意味で彼女もプロゴルファーかと思いました。 体幹の強さは、いままで出会ったなかで一番強くてしっかりしていて、強く振ってもとにかくブレない。スウィングも笹生優花選手に似ていて迫力満点で度肝を抜かれました。飛距離は出るんだけど、それ以上にボールの質というのかな、推進力が強くて風に負けない弾道っていうのかな。上手くボールにパワーを伝えられているんだなって関心仕切りでした。 もちろんトレーニングもしているみたいだけど、基本的にはマシンを使うのではなく階段の上り下りや自重トレーニングをやっているからバランス感覚が良いんだな~と思った記憶があります。いままだ中3だから、これからどうなるかわからないけど、上手く成長していってくれるだろうと楽しみです。
心に残っているジュニア③/キレとパワーを兼ね備えた逸材「仁科優花」選手
「ボールをとらえる姿がとにかくカッコいい‼」(武市) まだジュニア、それも中学生なら思いっ切り振ったら、多少なりとも体がフラつくのが普通だけど、彼女はまったく軸がブレず体幹と足腰の強さがものすごく印象的でした。
週刊ゴルフダイジェスト