JPモルガン、インド債の指数組み入れに向け順調-顧客は準備整う
(ブルームバーグ): JPモルガン・チェースは自社の新興国債券指数に関して、6月のインド債の組み入れに向けて順調に進んでおり、顧客の大半は取引の準備が整っていると、インデックスリサーチを担当するグローバル責任者が明らかにした。
マネジングディレクターを務めるグロリア・キム氏は電子メールで問い合わせに回答し、「年次インデックス・ガバナンス・コンサルテーションの手続きに基づくと、これまでのところ市場からのフィードバックはおおむね肯定的だ。当社のインデックスクライアントの大半はすでにインド国債市場で取引する準備ができている」と指摘した。
また、「これまでと同様、新しい市場への参入に特有の問題もあるが、参入障壁というよりもカウンターパーティーやカストディアンの運用上の準備や柔軟性に関するものがほとんどであることも分かっている」とし、政府による改革の成果を認めた。
煩雑な書類手続きのため、取引準備が難しいことがインドのグローバル指数への参入を海外投資家が懸念する理由の一つとなってきた。JPモルガンは昨年9月、新興国債券指数にインドを組み入れると発表した。
JPモルガンの推計によると、インデックス中立のポジションを想定した場合、海外からの資金流入は200億-250億ドル(約3兆1140億-3兆8930億円)になるとキム氏は指摘。同社の新興国債券指数では現在、運用資産が2160億ドルに上るとみられるという。
指数組み入れ発表による資金流入効果は大きく、インドのさまざまな資産に波及。社債がアウトパフォームし、外貨準備高も過去最高に達する中、ルピーは幅広いドル高の影響を回避している。
ブルームバーグ・インデックス・サービスも来年1月からインドを新興国指数に採用する。ブルームバーグ・インデックス・サービスは他のプロバイダーと競合する指数を開発しており、ブルームバーグ・エル・ピーはその親会社。
原題:JPMorgan Says India Index Inclusion on Track, Clients Ready (1)(抜粋)