会議を効率的に進めるためには、「やってはいけないタブー」があります。

現在日本の管理職の9割は「マネジメントの役割」と「プレイヤーの役割」の2つを担っているプレイングマネジャーです。 【全画像をみる】こんな会議はやってはいけない。“組織崩壊マニュアル”から学ぶ「会議のタブー」 これまでの記事で触れましたがプレイングマネジャーはあらゆる圧力にさらされており、十分に「マネジメントの役割」を果たす時間を取れないのが現状です。 「マネジメントの役割」の時間確保のために、生産性を高める必要がありますが、そのカギを握っているのが「会議」です。管理職の労働時間の半分くらいが会議の時間です。 今回のテーマはずばり、「こんな会議はやってはいけない」です。会議の生産性を上げるために、やってはいけない6つのタブーを紹介します。 まずは、結論から。会議における6つのタブーは以下の項目です。 「全員の腹落ち（コンセンサス、同意）が重要だという考え方」 「資料やデータが無いと決められないという考え方」 「今日決めないという選択肢があるという考え方」 「会議で資料を説明すること」 「会議は必ずリアル会議でなければならない」 「思い付きでメンバーに意見を求めること」 みなさんも思い当たる項目があるのではないでしょうか？ 記事の「前編」では1～3のタブーを解説し、後日公開する「後編」では4～6のタブーについて詳しくみていきます。

タブー1：全員の「腹落ち」を重視する

日本の会議ではコンセンサス（合意）や腹落ちを重要視する傾向があります。正確に表現すると最重要視、あるいは必須だと考えている企業が少なくありません。 例えばとある企業では「まだ、腹落ちしていません」などの発言が会議で出て、結論を次回に持ち越しすることがあります。その結果、何度も何度も会議をして、最終的に全員が「腹落ち」できると、「良い会議だった」という発言が出ることもあります。 会議では「腹落ちしていない」と発言せずに、他の場所で「腹落ちしてないので、決定には従わない」という発言や行動が許されていたりする悪質なケースもあります。 つまり、表面的には腹落ちしている風を装い、実行しないのです。私はこれをAgree But Non-commitment（同意するが実行しない）と呼んで、もっとも忌み嫌っています。 そもそも全員がコンセンサスを得られる事は、「簡単な事」が多いのです。難しいテーマに対して、コンセンサスが得られる方が不思議なのです。