タブー2：資料やデータが無いと決められない

資料やデータは重要です。意思決定を支援してくれます。しかし、資料やデータを集めるのには時間とコストがかかります。 よって、どのような場合には資料やデータが必要で、どのような場合には資料やデータが限られていても意思決定できるのかを明確にする必要があります。 例えばアマゾンでは、1 way Doorと2 Way Doorという考え方があります。何か意思決定をする際に隣の部屋に行くことをイメージしてください。 1 way Doorは、一度決めると引き返せない意思決定のケースの例えです。大きな投資が必要な、例えば新たなデータセンターや大型倉庫を作る場合がそれにあたります。 一方の2 Way Doorは、一度決定してもやり直せる意思決定のケースの例えです。少額の投資や止めることが容易な意思決定です。 1 way Doorの意思決定であれば、十分な資料やデータが必要です。しかし、2 Way Doorの場合は、資料やデータなどが限られていてもすぐに意思決定、そして実行することが求められるのです。 前述のサボタージュマニュアルでは、以下の行為によって、生産性を下げられるとあります。 項目2．何かを決定するときは会議を開き、なるべく5人以上集めよ。 項目9．もっともらしくペーパーワークを増やせ。 自社で、2 Way Doorの案件にも関わらず、多くの資料やデータを求めているとするならば、組織の生産性を下げ、崩壊に向かっているといえるのかもしれません。これらのデータや情報作成をプレイングマネジャーが担っていたとするならば、ぜひ取り除きましょう。