NY円、155円台 「トリプルレッド」で3カ月半ぶりの円安水準
13日のニューヨーク外国為替市場で対ドルの円相場が下落し、1ドル=155円台半ばと約3カ月半ぶりの円安水準となった。米大統領職と連邦議会上下院の多数派を全て共和党が押さえる「トリプルレッド」が固まり、トランプ次期大統領の掲げる大型減税などの政策が実現しやすくなるとの見方が拡大。財政赤字が膨らむとの懸念で長期金利が上昇し、高金利のドルを買って円を売る取引が活発化した。 【図解】24年春以降の日経平均株価と円相場の推移 米メディアは13日、共和党が連邦議会選で上院に続き下院での多数派を確実にしたと報じた。トランプ氏は選挙戦で、前政権時に導入した所得税減税の恒久化や法人税の一段の引き下げを公約に掲げていた。実現には議会で法案を通過させる必要があるが、「トリプルレッド達成で経済政策を実行しやすくなり、財政悪化に歯止めがかからなくなる」(アナリスト)との見方が強まった。【ワシントン大久保渉】