67歳はじめての一人暮らし。料理は「量の勘」がつかみきれないけど、「失敗しても食べるのは自分オンリー」 トマト缶ひとつを4日間で使い切る朝食メニューを紹介
内閣府が公表した「令和6年版高齢社会白書」によると、65歳以上の一人暮らし世帯数は年々増加傾向にあるようです。そのようななか、イラストレーターの本田葉子さんは、67歳から一人暮らしをスタート。「今までしたことのない生活の始まり。ワクワクの気持ちが一番勝っていた」と語っています。今回は、本田さんの著書『ワクワクする!67歳からのはじめての一人暮らし』から一部引用、再編集してお届けします。 【写真】トマト缶ひとつを食べ切る生活、3日目の朝食メニュー * * * * * * * ◆いい加減な一人前クッキング 一人前クッキングには慣れていないものだからイマイチ「量の勘」をつかみきれない。 なにが食べたいか? より先に冷蔵庫をのぞいて、なにが作れそうかと考える。 賞味期限チョイ過ぎた物はなにより最優先で材料をみつくろう。 トマト缶は色々にアレンジできるので便利もの。
◆トマト缶ひとつを4日で使い切る 次に紹介するのは4日分の朝食です。これで一缶食べ切り! 1日めは、2分の1缶ほど使って、トマトスープを作る。 ミックスビーンズやジャガイモ、ナス、玉ねぎ、鶏ひき肉など入れて。 2日めは残ったスープにカレールーを入れてトマトカレーに仕上げる。 とろみがついておいしさ増し増しになる喜び。 3日めは、そこに固形コンソメと水を足してトマトカレースープにする。 少しでも味が変わると飽きずにいけるものだ。これでカレーの鍋は空っぽね。
◆ゲームと実験のような料理 4日めは残った2分の1のトマト缶でパスタに。 ニンニク利かせたオリーブオイルで玉ねぎ、ピーマン、ジャガイモを炒めてパスタとトマトを合わせてでき上がり。 多分だけど……家族が数人いたらこんなアレンジ思いつかなかったなあと思う。 もうほとんどゲームと実験のような料理である。 一缶で何ができるか? 何ができるか~♪ と鼻歌しながら考える。
◆一人前クッキングのいいところ 誰かに食べさせる目的の料理とはまた一味違うクッキングは、適当でいい加減が良い加減になる。 失敗しても成功しても食べるのは自分オンリーってのもまたいい。 成功したらメモしておいて誰かに食べてもらおう。友だちとか訪ねてきたらね。 ※本稿は、『ワクワクする!67歳からのはじめての一人暮らし』(幻冬舎)の一部を再編集したものです。
本田葉子
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