インドネシア発アウトドアブランド「アイガー」をバリ島でパトロール 東南アジアのアウトドア市場展望
フロア中央の階段を登ると、2階のメインとなっていたのはボルダリングの室内ジムコーナー。ちょうど、ローカルと思しき小学校低学年くらいの男の子がガイドさんに導かれながら壁登りの練習中でした。ボルダリングコーナーの対面には、ちょっとしたトークイベントなどに適した階段状のスペースもあり。こうした体験型の店作りは、日本の大手アウトドア量販店よりも進んでいる部分もあるのかも。店の作り方は各国のアウトドア店をかなり研究しているように感じました。2階には一部、「オスプレイ(OSPREY)」や「シートゥーサミット(SEA TO SUMMIT)」の買い付けザックなども陳列していました。
2023年、スイスにも出店
さて、アウトドアウエアの市場があるということは、野外で遊ぶフィールドもあるということ。バリ島では、ウブドという内陸地域でリバーラフティングなどが近年流行っているようですが、正直それは海外観光客向け。地元の人たちがどこでどんなアウトドアアクティビティーを楽しんでいるかと言うと、やはり海に囲まれたバリローカルに一番身近なアクティビティーは水遊びやサーフィンのようでした。バリは世界的にも有名なサーフスポットです。しかし海だけでなく、あの小さな島の中に結構な高山もあるんですよ。ウブドのさらに奥にあるキンタマーニ高原(日本人にはちょっとビックリする名前)付近にある、アグン山という活火山がバリで最も高い山ですが、その標高なんと3143メートル。これって、富士山に次ぐ日本2位の山、北岳(3193メートル)とほぼ同じです。
アグン山以外にも、キンタマーニ高原は熊本の阿蘇のようにカルデラ地形になっていていくつか山があり、カルデラ湖もあり、温泉もありました。見晴らしのいいカフェでそんな美しい景色を見ながら昼ごはんを食べていると、周りにはわれわれのような海外観光客だけでなく、インドネシア国内からと思われる若い観光客がいっぱい。皆さんとっても楽しそうに写真や動画の撮影をしていました。現状では山には登らず遠くから眺め、映え写真を撮るのが主流のようですが、恐らく数年後には、ハイキングやトレッキングがレジャーとしてかの国でも広がるのでは。YouTubeで検索すると、ローカルによるアグン山の登山動画も少ないながらアップされているので、険しすぎて登れない山といったわけでもなさそうです。