【FXはやめとけ?!】取引量は増加傾向に…「数千円」の投資で背負うリスクはどれほど大きいのか
FX取引の取引量は年々増加傾向にあります。 少額から始められることもあり、初心者の方も多く参加しています。 ◆【チャート】過去5年間のドル円(USD/JPY)チャートを見る 一方で、取引のやり方によっては「たった数千円の投資」が大きなリスクを生み出す可能性があるのもFXの特徴です。 そこで本記事では、FX市場の現状を紹介しつつ、FXの注意すべきリスクについて詳しく解説していきます。 ※編集部注:外部配信先ではハイパーリンクや図表などの画像を全部閲覧できない場合があります。その際はLIMO内でご確認ください。
FXの取引量
2022年11月28日、新しい資本主義実現会議において「資産所得倍増プラン」が決定。我が国の家計金融資産の半分以上を占める現預金を投資につなげようという動きが始まりました。 そんな中、FXへの投資も年々増加傾向にあります。 国際通貨研究所が2024年2月22日にまとめた「外為証拠金取引市場の動向」によると、2023年4月のFX取引の月間取引規模は、取引所を介さずに投資家とFX業者が直接取引を行う「店頭FX取引」が771兆円、取引所FX取引が2兆円となっており、全体では773兆円という取引規模を記録しています。 ●増加傾向にあるFX取引量 前述した通り、FX取引額の推移についても増加傾向にあり、市場規模はますます拡大しています。 また、FXの取引量が特に大幅に増加した時期に注目してみると、コロナショックをはじめとする大きな出来事が発生し、ドル円相場を含めた為替市場全体が大きく変動していた時期と重なるということで、FX取引額は、為替市場の値動きの大きさにかなり影響を受けやすいと言えます。 さらに、金融先物取引業協会のデータによると、2022年の年間取引金額は1京2000兆円強、2023年は1京2000兆円弱に到達。2年連続で1京円を超える結果になったということで、今後も相場を動かす原動力の一つになると考えられています。
FXのリスク
FX取引は、平日ほぼ24時間取引が可能なほか、レバレッジを効かせて少ない資金で大きな利益を狙うことができるなど、さまざまなメリットがあります。 しかし一方で、為替レートの変動が大きいことから、短時間で予想外の損失を被る可能性があるなど、知っておかなければならないリスクもいくつか存在します。 そのため、これらをしっかりと理解せずに取引してしまった場合、思いがけない損失に見舞われる可能性があります。 ●数千円の投資で背負うリスク FX取引において最も注意しなければならないリスクの一つにレバレッジがあります。 レバレッジとは、証拠金として預けた資金の何倍もの金額(最大25倍)の取引が可能な仕組みで、前述した通り、少ない資金で大きな利益を狙えることから、FX取引のメリットとしても考えられています。 しかし、誤った認識で利用してしまうと、大きなリスクを背負うことにもなりかねません。 例えば、1ドル100円として7000円の資金をレバレッジ10倍で運用していたとします。 この場合、7万円のトレードをしていることとなり、700通貨が手元にあることになりますが、もし後日、1ドル90円になってしまった場合、この700通貨は6万3000円の価値になってしまいます。 この時点で、7万円が6万3000円の価値まで下がってしまったことになるため、7000円の損失がある状態となります。 元々の運用資金は7000円です。▲7000円になってしまうこの状況においては、FX提供会社のシステムによってすべてのポジションが強制決済、つまりロスカットされてしまい、損失が確定してしまうというわけです。 なお、ロスカットの水準を考えた場合に2~3倍のレバレッジであればロスカットは回避できたと言えるでしょう。 このように、レバレッジにはメリットもある一方で、一定のリスクもあるため、まずは低い倍率から始めるようにしましょう。 ●損小利大のスタンスで FXトレードを上手く進めるためには、予想の的中率の高さよりも、予想したシナリオが間違っていた場合の損切りの的確さが重要となってきます。 例えば、10回の取引のうち、4回プラスで6回マイナスとなるようなケース。 予想が間違っていた際は適切に損切りを行って損失を最小限に抑え、反対に予想が的中した際には利確を焦らず、利益を伸ばすように心がければ、全体でプラスになるような取引を行うことができます。 そのため、数千円の投資であっても、損小利大の取引スタイルを貫くことができなければ、すぐに全額を失ってしまうリスクが十分にあるのです。