お正月に菊の花は縁起が悪い? 飾る日と片づける日の決まりも プロが解説
もうすぐお正月。お正月飾りだけでなく、美しい花を飾って新年を迎えたいですね。せっかくならば縁起が良いものを選びたいところですが、お供え花としてたむけることが多い菊の花を、お正月に飾るのは良くないのでしょうか。フラワー&グリーンコーディネーターののなかりえこさんに伺いました。 【写真】プロの技が光るお正月のアレンジメント 真似したい要素がたっぷり! ◇ ◇ ◇
和菊、西洋菊…色も形もさまざま
結論から言うと、「菊を飾ると福が来る」といった言い伝えもあるほど、菊は古くから縁起が良いとされる花です。邪気を払い、長寿延命の効能があると信じられてきました。仏花やお供え花としてのイメージがあるため、菊はお祝いの場にふさわしくないと思っている人もいるかもしれませんが、むしろお正月にふさわしい花のひとつといえます。 菊は園芸の観賞用として昔からある「和菊」、ヨーロッパから入ってきた「マム」と呼ばれる「西洋菊」があります。マムは、枝分かれしている小輪のスプレータイプ、まん丸のピンポンマムなど形にバリエーションがあり、色もさまざま。花持ちも良く、長く楽しめます。葉が傷んでいないものを選ぶと良いでしょう。
お正月の花を飾る日、片づける日に決まりはある?
それぞれの地域や家庭によって受け継がれている日があれば別ですが、お正月の花を飾る日に、厳格な決まりはありません。正月事始めとされる12月13日以降ならいつ飾り始めても良いですが、お正月飾りと同様に、12月29日と31日は避けて飾る場合が多いです。 29日は「二重の苦」の意味から縁起が悪い「苦立て」に、31日は「一夜飾り」になって年神様に対して失礼な行為といわれるためです。クリスマス後ならば、新年を迎える準備を終えた12月26日~28日の間、または30日に飾ることが多いでしょう。 同様に、お正月の花を片づける日は、お正月飾りに倣うならば「松の内」の最終日になります。松の内は地方によって期間が異なり、東日本は1月7日まで、西日本は15日までが一般的です。その前に花がしおれてしまったら、地域や家庭でとくに決まりないのであれば、片づけてかまいません。