ホンダが次世代バッテリー「全固体電池」開発! SF映画に出た近未来バイクに投入?
ホンダの全固体電池は何が凄い?
このように、ホンダが開発を進める全固体電池ですが、実用化はいつ頃で、一体どのような性能が期待できるのでしょうか。 ホンダによれば、まず、実用化の時期は2020年代後半を予定。性能的には、従来の液体リチウムイオン電池を搭載したEVモデルと比較して、まず、航続距離が、2020年代後半で2倍。例えば、現在の航続距離が500kmだとすると、1000kmまで伸ばすことが可能になるといいます。 また、技術革新などで全固体電池の性能がさらにアップすれば、2040年代までには現在の2.5倍、500kmの航続距離を1250kmまで伸ばすことができるといいます。 さらに、例えば、航続距離を従来の液体リチウムイオン電池と同じに設定すれば、全固体電池は50%のコンパクト化も実現。重さも、2020年代後半で35%低減するほか、さらなる技術革新などにより、2040年代までには45%軽くすることも可能だといいます。 加えて、電池の生産コストも、2020年代後半で25%、2040年代までには40%それぞれ低減する予定。 ほかにも、全固体電池は液体リチウムイオン電池と比べ、可燃性ガス放出が少ないことで車両火災のリスクが低く、安全性も向上。80度など高温でも安定的に使用できるため、急速充電のポテンシャルを挙げられる(充電時間の短縮)など、数々のメリットを持つといいます。 現在のEVモデルでは、航続距離を伸ばそうとするとバッテリーをたくさん積載する必要がありますが、車体が重くなり、電費やハンドリング性が低下。また、価格が高くなるという問題があります。また、充電時間も、現状では急速充電でも30分近くは必要。ガソリン車がスタンドで給油するほどの短時間での充電は難しいなどの問題もあります。 ホンダが開発中の全固体電池は、これら課題を解消し、EVモデルをもっと(今のガソリン車などのように)普通に使えることが期待できるだけに、今後かなり注目だといえるでしょう。