【ピンチ】「こども110番の家」激減!共働き世帯増加・高齢化の影響などで全国で減少…子どもの安全はどう守る?【ソレどう?】
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街を歩いているとたまに目にする個人の家や店などに貼られている「こども110番の家」のステッカー。子どもが危険を感じたときに駆け込めるというものです。 しかし、近年登録件数が大幅に減少しているといいます。 9日は「『こども110番の家』減少 安全は?ソレってどうなの?」をテーマにお伝えします。 まずは、「こども110番の家」を街の皆さんはどこまで知っているのか聞いてみました。 小学4年生: 知らない人に呼ばれて、怪しい人だったときに逃げ込んで相談する場所。ちょっとだけ知ってる。 30代: 地元ではありました。看板があるけど本当に入っていいのかわからなくて活用したことはない。 この「こども110番の家」は、1990年代ごろ、警察や自治体によって進められてきた子どもを守るボランティア活動です。 民家や店舗などが登録されており、子どもが身の危険を感じたときなどに駆け込むことができるんです。 警察などに連絡する役割もあります。 2006年には全国で約189万カ所ありましたが、ここ17年の間で約25%減っているんです。 一体なぜなのか。 背景には、学校の数が減ったことに加えて、日中に不在となる共働き世帯の増加、そして高齢化などによる担い手不足が要因とみられています。 以前、経営していた店を「こども110番の家」として登録していた70代の女性は、「商売をやめちゃって(ここを)閉めたままにしているから、あったらあった方が良いけど、状況的に無理になってくると…」と、店じまいとともにやめざるを得なかったといいます。 そして、最近ではコロナ禍による飲食店の閉店も減少の要因なのではと見解を示す自治体もありました。 一方で、こうした状況に重点課題として取り組むのが東京の江東区です。 銭湯や美容室、卓球用品店など、「こども110番の家」のステッカーが貼られている店舗や民家をいくつも発見しました。 取材した銭湯などがある小学校の学区内には、約70カ所の「こども110番の家」がありました。 江東区では、ここ5年間で一時は減少したものの地道な広報活動によって増やすことに成功したといいます。 こども110番に登録した人は「2年くらいになるかな。区の方から要請があって、やってくれませんかということで」「朝は集団登校なんですけど、帰りはみんな一人ずつお友達と帰ってくるので。(昔)『変な人に声かけられた』と入ってきた子どもたちがいました。でもそのおじさんは知ってる人だったので、あの人は近所のおじさんだから怪しくないよって」などと話した。 さらに、こども110番に登録した美容室では、「(親も)ストレスためているから共働きだと。(子どもたちが)色々もらいに来るから、メロンあるとかブドウあるとか。でもお父さんお母さんに聞いてから食べてねという。自分たちもそうしてもらったから、お返しですね」と、子どもたちの憩いの場にもなっているといいます。 小学生の子どもを持つ親たちにその存在について話を聞くと…。 40代: (銭湯には)たまに来るので安心感があります。 小学4年生: (どういうときに使うか学校で聞いた?)危険なことがあったらここにって、そんな感じで言っていました。 30代: 善意でやっていただいている部分もあると思う。わかりやすい場所なので、「あそこに行くんだよ」と、(子どもに)伝えやすくていいなと感じた。 SPキャスター パトリック・ハーラン氏: (減っているみたいだが?)要因を考えると理解できますけど、本当は登録してなくても全ての個人宅も全てのお店もこども110番の家の役割を果たしてほしいなと。それぐらい子ども中心の社会になったらうれしいなと思います。 そんな中、全国的に減っている子ども110番の家ですが、一方で新たな動きも出始めているといいます。 それが、コンビニなど入り口に貼られている「ゾウのステッカー」です。 これは、大手コンビニや飲食チェーン店などによる自主的な取り組みで、危険を感じたときや困ったとき、子どもだけではなくて女性なども駆け込むことができるそうです。 時代に合わせて、形を変えていく110番の家。 どのような形であれ、地域全体で子どもたちを守っていってほしいものです。
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