人生100年時代を楽しむために不可欠な「意外な資産」とは?
"人生の主人公として「100年ライフ」をワクワク、楽しめる社会を創る"をビジョンとして、「人生100年時代」の個人のライフデザイン支援をテーマとしたコンテンツ開発やワークショップ、1on1型ダイアログなどを提供するライフシフト・ジャパン(株)。 退職後にも長く続く人生を楽しむために必要な「変形資産」とは? ライフシフト・ジャパン代表取締役CEOの大野誠一氏が語る。 ※本稿は、『THE21』2023年7月号~11月号に連載した「40代・50代からのライフシフト実践講座」より、内容を一部抜粋・再編集したものです。
人生100年時代に必要な3つの"無形資産"
今回のテーマは「変身資産」です。 「人生100年時代」とも言われる超長寿社会を想ったときに、誰もが最初に心配になるのは「お金」の問題でしょう。2019年に話題になった「老後2000万円問題」を引き合いに出すまでもなく、超長寿社会における「お金」の問題は、個人個人がしっかり考え、準備することはもちろん、社会全体でも考えていく必要のある問題です。 しかし一方で、「お金」という"有形資産"さえあれば、「人生100年時代」をワクワク、楽しく生きていけるかというと、決してそうとは言い切れません。 ここで着目すべきは"有形資産"に対する"無形資産"。書籍『LIFE SHIFT』では「生産性資産」「活力資産」「変身資産」という3つの"無形資産"の大切さが指摘されています。 「生産性資産」とは、仕事で生産性を上げるための資産です。技術進化のスピードがどんどん早くなり、知識や技術の陳腐化が短期間で起きる時代となり、最近はリスキリングなど、「生産性資産」を磨き続ける必要も叫ばれています。 「活力資産」とは、精神的・肉体的な健康と幸福感を示す資産です。長寿社会において、健康を維持し、家族や友人との良好な人間関係を保つことが大切だということに疑問を持つ人はいないでしょう。 「生産性資産」の獲得に集中し過ぎると、「活力資産」が目減りしたり、枯渇したりすることがあるかもしれません。人生の時期によって、この2つの資産のバランスを意識することは、とても大切なことなのです。