部下「ちょっといいですか?」 上司「(PC画面を見ながら)うん、何?」…“やる気のない部下を量産する上司”の典型例
社員の「やる気」が出ないのは、個人の努力が足りないからだと考える人も多いかもしれません。しかし実際は、上司や周囲との関わりや、会社の制度・処遇などの影響によって「やる気が下がってしまう」ケースも少なくないのです。松岡保昌氏の著書『こうして社員は、やる気を失っていく』(日本実業出版社)より一部抜粋し、「社員がやる気を失っていく上司」の典型例を見ていきましょう。
--------------------------------------------------- 【上司タイプ】メンバーとまともに向き合わない上司 ⇒目を見て話さない。目を見て話せない ---------------------------------------------------
「早く要件を言って」と目を合わせない
――「忙しい」が口癖タイプ 部下が「ちょっといいですか?」と話しかけに来る。上司はめちゃくちゃ忙しそう。そこで、上司はパソコンの画面や仕事の資料を見ながら、「ん。で、何?」と返事をする。 部下の「あの~、じつはちょっと相談があって」に、上司は「うん」と返事をしつつも、目は画面や資料から離さない。部下が言いよどんでいるような素振りに、上司は「何、用があるなら早く言って」と促しつつ仕事を続ける。 これは、オフィスでよく見かける光景ではないでしょうか。 テレワーク中でも、こんな場面があります。 オンライン会議後、部下に「ちょっと相談が…」と言われて話を聞く素振りはするものの、キーボードを叩く音や、目があちこちに動くなど、上司は明らかに他の作業をしているのがわかる。パソコン2台持ちだと、別のパソコンに向いたままで、部下には横顔を見せている、なんていうことも。 いずれもよくありそうな場面です。しかし、そんなちょっとした態度の積み重ねが、部下のやる気をそいでいることに気づいているでしょうか? 「いや、話はちゃんと聞いているよ。耳を傾けているからいいでしょ。こっちだって忙しいんだからさ」。上司はそう思っていても、相手にそれが伝わっているわけではありません。