綾瀬はるか「天国と地獄」大成功 エンタメ界盛り上げる映像分野
綾瀬はるか主演のドラマ「天国と地獄~サイコな2人~」(TBS系、日曜午後9時)が21日、最終回を迎えた。綾瀬演じるドン詰まりな刑事・望月彩子と高橋一生演じるサイコパスな殺人鬼・日高陽斗の魂が入れ替わり、人生が逆転した二人の愛と運命が交錯する入れ替わりエンターテインメントは、今クールの作品の中でも常に大きな注目を集めたドラマの一つだ。最終回放送後には、ネット上にさまざまな反応が躍った。(以下、一部ネタバレあります)
綾瀬作品多く手がけた森下氏のオリジナル脚本
同作は脚本家の森下佳子氏によるオリジナルストーリー。「JIN-仁-」「義母と娘のブルース」など綾瀬の出演作を多数手がけてきたことでも知られ、綾瀬がヒロインを務めたドラマ版「世界の中心で、愛をさけぶ」ではザテレビジョンドラマアカデミー賞脚本賞、杏がヒロインのNHK朝の連続テレビ小説「ごちそうさん」では第32回向田邦子賞に輝いている。また、2015年「おんな城主 直虎」でNHK大河を手がけた実績もある。 「入れ替わりモノは何と言ってもまずストーリーが命です。森下さんの脚本は文句なしに面白かったし、綾瀬さんと高橋さんにぴたりとフィットしていたのも大きいですね。綾瀬さんはこれまでさまざまな役を演じてきましたが、意外にも刑事役はこれが初めてでフレッシュさもありました。TBSの日曜劇場でも初主演でしたが、見事に重責を果たし期待以上の活躍だったと言っていいのではと思います。柄本佑さん、溝端淳平さん、中村ゆりさん、北村一輝さんといった共演陣も安定した演技力で、ドラマの完成度を高めることに貢献していました」(テレビ情報メディア30代女性編集者) 立場や性別はもちろんのこと、言葉づかいや立ち振る舞いなど生活様式がすべて逆転する中、一瞬の判断ミスも許されない緊張感あふれる日々を送る2人。ツイッターのトレンドワードでもトップを飾っていたように、良い意味での裏切りが最後の最後まで飽きさせなかった。 最終話では逮捕された日高(高橋)が彩子(綾瀬)をかばうため、自分が罪をかぶろうとする。「絶対に助ける」と日高に告げた彩子だったが、何もできないまま河原(北村)の取り調べが始まる。 オンエア後のSNSには「まだ感動がさめない」「朝から思い出して泣いている。人生で初めてのロス」「続編がほしい」「最高のドラマで最高のエンディングだった」「これから見れなくなるのが寂しい。1話からまた見直したい」と、ドラマの成功を物語るようなコメントが並んだ。 コロナの影響でライブものを中心に甚大なダメージを受けているエンタメ業界。ライブものはライブものの素晴らしさがあり、さまざまな工夫と努力でこの難局を乗り越えようとしているが、そんな状況下で自宅にいながらにして楽しめる映像ものが果たす役割はきわめて大きい。今後も良質なドラマの登場に期待したい。 (文:志和浩司)